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不動産売買契約時の注意点。確認しておきたいポイントは?

物件の購入方法
2019/01/032019/09/18

契約書は必ず詳細までチェックする

基本的に不動産売買では、法令違反や公序良俗に反していない限り、売り主と買い主が自由に締結できることになっています。しかし、売買の相手が不動産に精通している場合、不動産の知識の差から知らず知らずのうちに不利な契約を結ばされてしまう危険性があります。そのため、事業者と個人間の契約では、情報力や交渉力において弱者となる個人を守るために消費者契約法が定められています。この法律によって事実と違うことを伝えられたり、不利益になることを隠されたりした場合、消費者が契約の取消や無効を求めることができます。また、住宅に大きな欠陥があるのに売り主には責任がないとするような客観的に見て公平とは考えられない項目を無効にすることもできます。

ただし、消費者契約法が守ってくれるのは事業者と個人の契約であって、事業者間、個人間の取引は対象ではないので注意が必要です。

このように、消費者契約法もすべてをカバーしているわけではありませんし、契約した後に契約を撤回するというのは多大な労力が必要になります。場合によっては手付金が戻ってこないこともあるので、不利な契約を結ばないように契約書を確かめることは大切です。基本的に契約後は後戻りできないので、時間をかけて隅々まで契約書をよく読み、不明な点があるのであれば必ず質問するようにしましょう。



瑕疵担保責任の範囲は明確か

契約書において確認しておきたいポイントのひとつが、瑕疵担保責任(かしたんぽせきにん)の範囲が明確になっているかどうかです。

不動産売買では、住宅に通常の注意では見つからないような欠陥を瑕疵と言います。例えば雨が降らなければ雨漏りはわかりませんし、床下や屋根裏を調査しなければシロアリがいるかどうかわかりません。ほかにも建物の傾き、給排水管の損傷、異臭、騒音、腐食、土壌汚染などが瑕疵に相当します。また、過去にその住宅で事件や事故、自殺などがあったという事実は心理的瑕疵に該当します。

これらの瑕疵に対して、買い主側が修理に要した修繕費用を売り主に請求したり、とても住めないというような場合は契約を解除することができます。このように瑕疵の責任を売り主側が負うことを瑕疵担保責任と言います。

しかし、中古住宅などでは劣化が見られるのは当然のことなので、すべてを満たすとなると買い手が優位になってしまいます。そこで、契約書の中で責任を負う瑕疵の種類について制限を設けたり、クレームを受け付ける期間を数か月以内にとどめたり、また一切の瑕疵担保責任を負わないとするなどと記載します。ただし、瑕疵担保責任について柔軟性を持たせられるのは個人の売り主のみで、不動産業者の場合は新築で10年、中古で物件の引き渡しのときから2年以上の瑕疵担保責任を負います。

契約書を確認するときは賠償の対象となっている瑕疵の内容、瑕疵の責任を問える期間、重大な瑕疵があった場合に契約解除はできるのかといった点が明確かどうかをチェックして、トラブルを未然に防ぐようにしましょう。



融資についての特約、契約解除の条件は必須

次に契約書でチェックしていただきたいのが融資特約です。不動産を買うときは、ほとんどの人が金融機関やローン会社からお金を借りて売り主に支払いをすることでしょう。ところが、何らかの理由で予定していた金融機関やローン会社からの融資が不成立になるケースがあります。そのため、多くの契約書に「融資が受けられなくなった場合は契約を白紙に戻し、売り主が買い主から受け取った手付金を無利息で返す」という項目が盛り込まれています。これを融資特約と言います。手付金は物件の値段の1割程度とされていますが、物件の価格から考えると融資特約がない場合の損失は計り知れないものになってしまいます。現在は融資特約のない物件は買い手がつかない傾向があるため、融資特約を契約書に盛り込む売り主が増えています。

ただし、融資特約はあくまで「特別な約束」であり、融資審査に落ちた場合にのみ適応されます。他の理由で契約解除をする場合は、手付金を放棄する条件で契約を白紙に戻す「解約手付」が適用されます。解約手付にも条件があり、相手が「契約の履行に着手」していない場合のみ有効です。例えば、間取り変更工事など「契約の履行に着手」している場合は、手付金が戻らないだけでなく、違約金を支払うことになります。契約書の融資特約や契約解除の条件は必ず確認しておくようにしましょう。

そのほかの注意すべきポイント

中古住宅の場合、照明やエアコン、給湯器や塀、庭木などについての設備表を作り、そのまま引き継ぐのか、修理してもらうのかを話し合うとよいでしょう。また、物件の引き渡し前に自然災害や火災などによって建物が損傷を受けた場合は、修繕費用をどちらが負担するのか、修繕不能なまでになってしまった場合どのような条件で解約できるのかなども明確に決めておくと安心です。

まとめ

契約というのは信頼の上に成りたっているため、契約内容を守るべきことが前提とされています。契約書にサインをするということは、契約内容に納得したという意思表示になります。重要な効力を発揮するので、契約書にサインする前に上述の注意点をしっかりと確かめるようにしましょう。