融資を受けるためには、まず銀行に連絡します。
銀行への連絡方法は、自分で銀行を探して問い合わせる方法と、知人などのツテを探して連絡する方法があります。ここでは各方法について紹介します。
自分で銀行を探して問い合わせる前に、銀行のホームページを詳しく読むようにしましょう。
各銀行に融資関連のページが設置されているので、どんな商品のローンがあるか、住宅ローンの条件や固定金利、変動金利はどのくらいかなどを調査しましょう。
特に給与口座のある銀行や、預金している銀行がおすすめです。大きな銀行がよいとは限らず、取引によっては地銀の方がはるかに有利な条件で融資を受けることができる場合もあります。
また、自分で銀行を探す場合は1つの銀行だけに絞らないようにしましょう。銀行によって扱っている金利形態が違いますし、融資条件も異なります。複数の銀行を比べるようにしましょう。
具体的には融資条件が書かれたホームページや実際に融資を受けた人の話を探し、自分の資産状況や収入で融資が受けられるかどうかを判断します。
知人のツテをあたる場合は、不動産会社やすでに不動産投資をしている大家仲間からの紹介がおすすめです。
また銀行と取引実績があり、信用力が高い知人から紹介してもらうという手段もあります。自分で銀行を探すことに比べると、銀行からの信用が高い状態でスタートできる傾向があります。
どちらの方法をとるにしても、まずは銀行に電話してアポイントを取ります。担当者が不在の場合もありますし、面談するとしても融資の審査には様々な書類が必要であるため、突然訪問することはやめておきましょう。
不動産投資の規模や内容によって部署が変わる可能性があるため、電話の前に投資の目的やご自身の属性など伝えられる情報はできるだけ揃えておきます。
そして、電話で融資相談日時の相談や持参しなければならない書類の確認などをしましょう。
アポイントが取れたら、準備した書類、資料、印鑑などを持って融資の相談に行きます。この面談は融資の審査に関わるので、準備はしっかりしましょう。
面談では、不動産投資をどのように考えているのか、そして不動産投資という中長期な投資行動について将来のビジョンが描けているかなど、不動産投資への取り組みを説明します。
不動産投資は株などと異なり、すぐに売買できるものではありません。長期運用であることも踏まえると、事業としての視点が求められるのも納得でしょう。
実際、サラリーマンでありながら複数の不動産や規模が大きな物件に投資して事業化している方も少なくありません。不動産投資を他の投資と同じように考えたり、投機的な目的で取り組んでいたりすると心象が悪化してしまうかもしれません。
不動産投資を事業として考えるのであれば、事業計画として物件の収益性や物件周囲の環境や変化予測など、物件の価値に関してあらゆることを考える必要があります。
収入などの数字は源泉徴収票や確定申告書の控えで説明できます。物件については最低限、物件概要書とレントロールは用意しておきましょう。
さらに審査を通りやすくするためにも、事業への取り組み方や考えを具体的な数字を交えて説明できるとよいでしょう。
面談の結果、融資ができると銀行に判断されれば、銀行内での手続きが始まります。
担当者の書類作成、融資審査と稟議など多くの段階を踏むため、銀行によって前後するものの融資審査は早くて10日、場合によっては2週間以上かかることもあります。
また、審査基準は銀行によって違うので、審査に落ちたとしても諦める必要はありません。
ただし、銀行は審査落ちの理由を教えてくれませんので、自分なりに何が悪かったのかを振り返り次に活かしましょう。
融資(ローン)の契約では、融資期間、金利形態(固定金利もしくは変動金利)、各種保険の加入手続き、担保や保証人の確認、保証料や手数料の支払いなどを行います。
これらの内容は融資審査前後の面談などであらかじめ説明されていることですが、契約後に変更することはできません。契約前にしっかりと内容を確認するようにしましょう。
融資期間は物件の状態や返済計画をもとにしっかり決める必要があります。銀行担当者も融資期間(銀行側から見た資金回収期間)を想定しているので、条件を擦り合わせていくことになります。相談しながら決めるようにしましょう。
また、金利は銀行によって異なるため、契約後に「やっぱり金利が不利だった」などと考えることがないように金利や融資期間などをもとにした返済シミュレーション(事業計画、資金運用計画、収益見込みなど)は綿密に行うことをおすすめします。
各種保険は火災保険や地震保険、個人団体信用保険などのことで、特約や責任の範囲を確認しておくようにしましょう。
融資の審査では人柄も重要視されます。
そのため、融資相談の際は不動産投資への取り組み方や物件の将来性、収益性、資金計画などを数字を交えて説明できるようにしておきましょう。
そうすることで担当者に信頼され、融資が通りやすくなる可能性があります。まずはアポイントをとるところから始めましょう。