最近、自分で家をリフォームする「セルフリフォーム」が流行っています。
セルフリフォームは業者に依頼するよりも安価にできるので、限られた予算内で自分の理想の住まいを実現できるでしょう。
不動産投資においてセルフリフォームすることで、資産価値の向上による賃料アップや空室対策が望めます。
ただし、素人がリフォームするときは注意点もあるので、その点を理解した上で行うことが重要です。
この記事では、具体的にセルフリフォームする方法と費用、そしてセルフリフォームする場合の注意点を解説します。
セルフリフォームできる内装は以下の通りです。
上記のセルフリフォームは、機能面のほかに見栄えも良くなるリフォームが多いです。
そのため、現在保有している物件の資産価値向上につながるでしょう。
次章より、具体的なリフォーム方法を解説していきます。
壁紙を張り替えるときの費用は、自分でやるなら壁紙1枚2,000円からです。
ただ、この金額はミニマムであり、壁紙を張る範囲や素材によって金額は大きく変わってくるので注意しましょう。
「壁紙を張り替える」というセルフリフォームについては以下を解説します。
(1)壁紙を張り替える方法
(2)壁紙には色々な種類がある
壁紙を張り替える方法は、大きく分けて以下2つの方法があります。
まず、既存の壁紙を剥がして糊付けする方法は、市販の壁紙であればほぼ全て対応できるでしょう。
しかし、そもそも「壁紙を貼る職人さん」が存在するくらい、壁紙を糊付けするリフォームは難易度が高いので、セルフリフォームによほど慣れていないと難しいです。
現実的な方法としては、シールになっている壁紙を購入し、それを既存の壁紙の上から貼る方法です。
この方法であれば、特別な技術は不要で、誰でも壁紙を貼ることができます。
ただし、剥がしたときに痕が残る可能性がある点と、重量のある素材は粘着力の問題で貼りにくいという点は注意しましょう。
壁紙にも以下のように色々な種類があります。
エコカラットや吸湿・発光といった、特殊な性質を持つ壁紙は基本的にシールタイプの壁紙ではありません。
そのため、難易度の高い「既存の壁紙を剥がして貼る」必要があります。
シールタイプは色調が色々あるので、単に「白い壁紙」ではなく「レンガ調のブルックリンスタイルの部屋」などの演出も可能です。
次に、セルフリフォームで「収納を増やす」方法である以下を解説します。
また、費用は1,000円からですが、どのような材料を利用するか?どのような収納をつくるか?によって費用は大きく変わってきます。
収納を増やす具体的な方法を解説する前に、そもそもセルフリフォームで収納を増やすとはどのようなことか?という点を解説します。
セルフリフォームで収納を増やすとは、たとえば以下のようなイメージです。
このように、室内にクローゼットをつくるというよりは、余ったスペースを利用して「物を置ける」スペースを新たに作り出すというイメージです。
セルフリフォームで収納を増やす1つ目の方法は、棚やハンガーパイプなどを壁に直接打ち込むことです。
その際は以下の点に気を付けましょう。
まず、市販のグッズで下地を探します。
建物の壁の内部には軽鉄やベニヤなどの下地があるので、その部分を狙って釘を打ち込まないと耐久力が低い収納になってしまいます。
また、躯体(コンクリート)部分には釘は打ち込めないので注意しましょう。
セルフリフォームで収納を増やす2つ目の方法は、板を突っ張って収納を造作する方法です。
たとえば、壁に直接釘を打ち込むのが嫌だったり、下地が思った場所になかったりする場合はこの方法を利用しましょう。
具体的な流れは以下の通りです。
このようにすれば、2×4や1×4の板に釘を打ち込むことになるので、躯体も傷つけませんし、下地がない場所でも問題なく収納を設置できます。
ただし、あくまで板を突っ張っているだけなので、重量に関しては十分注意しましょう。
次に、「ドアを替える」というセルフリフォームについて、以下を解説していきます。
「ドアを替える方法」
自分でやるなら費用6,000円ほどからですが、こちらもドアの種類によって価格はマチマチです。
ドアを替える方法は、単純にビス留めされている部分や蝶番(ちょうつがい)の部分を外し、ドアを付け替える方法です
ただし、ドアの種類によっては六角レンチなど特殊な工具が必要になるので、まずは目視で確認しましょう。
既存のドアでも対応できるケースもありますが、サイズや留め具の位置が合わない場合はオーダーする必要があります。
特に、床とドアの下には隙間(アンダーカット)があり、アンダーカットは換気のために必要です。
そのアンダーカット部分も加味するとオーダーになるケースは少なくないので、その際は価格との相談になるでしょう。
次に「タイルを貼る」というセルフリフォームについて以下を解説します。
具体的には、玄関やフローリングにタイルを貼るので1枚300円程度からですが、枚数と素材によって費用は大きく変わってきます。
セルフリフォームでタイルを貼る場合は、シール貼りになっている以下のようなタイルを購入して貼るだけです。
たとえば、フローリングが劣化している室内に木目調のフロアタイルを貼ることで、劣化している部分を目立たなくできます。
また、玄関に石目のタイルを貼ったり、浴室にモザイクタイルを貼ったりすることで、お洒落なタイルを演出できるでしょう。
タイルを玄関や床に貼るときには床のレベルに注意しましょう。
というのも、タイルは既存のフローリングや玄関タイルなどの上から貼るので、床のレベルが上がるからです。
そのため、ドアの開閉に問題が起きないように、は確認しておきましょう。
次に、アクセサリー系のリフォームについて解説します。
アクセサリー系のリフォームとは、具体的に以下のことです。
たとえば、既存のライトをお洒落なシャンデリアのような照明に替えたり、ダウンライトをエジソンライトに変えたりすることで、部屋の雰囲気はガラッと変わります。
また、ドアと一緒にアンティーク調のドアノブに付け替えるだけでも、その部屋のグレードは高く見えるでしょう。
最後に、セルフリフォームをする上での注意点である以下を解説します。
まず、寸法は正確に測ることです。
たとえば、タイルを貼るときに床レベルを加味せずにタイルを買うと、ドアと床が緩衝してしまうかもしれません。
また、妙な段差ができてしまえば、機能面も落ちますし見栄えも悪いです。
ほかにも、壁紙は1cmでも寸足らずになれば見栄えが悪くなりますし、収納も寸法が合わなければデッドスペースができてしまいます。
このようなミスをしてしまえば、せっかくお金と時間をかけてセルフリフォームしても効果が薄まってしまうので、きちんと寸法を測ってから材料を集めましょう。
また、以下のセルフリフォームは難易度が高いです。
上記は、セルフリフォームが絶対に不可能というわけではありませんが、非常に難易度が高いのでおすすめしません。
たとえば、床の張り替えは壁側からフローリングを外し、凹凸部分をきちんと揃えた上で、きれいにフローリングを並べる必要があるので素人には難しいです。
そのため、上記のようなリフォームの場合は、セルフではなく業者に依頼した方が良いでしょう。
マンションの場合、共用部の変更はできずに、基本的には専有部(室内)だけの変更になります。
たとえば、玄関ドアや窓は、内側(室内)は専有部ですが、外側(室外)は共用部です。
そのため、基本的には玄関ドアや窓ガラスを替えたり、装飾したりはできないので、その点は認識しておきましょう。
また、水まわりの設備入れ替えは、必ずプロであるリフォーム業者にお願いしましょう。
というのも、配管が床下を通っている場合など、勾配を考えてリフォームしないと水が詰まるなどの支障を来すケースがあるからです。
そのため、水まわりはセルフリフォームから外し、業者に依頼すると考えた方が無難といえます。
このように、セルフリフォームは色々な種類があり、それぞれリフォーム方法や費用が異なります。
大事なのは、リフォームをしてどのような部屋にしたいか?そのリフォームをすることで資産価値が高まるか?を検証することです。
その上で、セルフリフォームするべきか?業者に依頼するべきか?を判断しましょう。