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融資・ローン

不動産のローン借り換えをするなら知っておくべき4つのこと

2019/10/312020/07/14

マイナス金利実施により金融緩和が進み、数年前の不動産投資ローンの金利と比較して今の金利が史上最低と言われているほど低くなっています。高い金利で借りていた方の中には、このタイミングで借換えを検討されている方も多いのではないでしょうか。

しかし、借換えをするにはメリットがあれば、デメリットもあります。金利だけで判断するのではなく、借換えすることによってかかる諸経費なども計算する重要です。また、長い目で見た際に金融機関といい関係性を持つため、多少金利が高くても借換えしない方がいいケースがあります。

今回は不動産投資ローンの借換えを検討する際に知っておくべき知識をまとめました。借換えを検討されている方は、ぜひ最後まで読んでみてください。

不動産投資ローンを借り換えるメリット

まずは、不動産投資ローンを借り換えするメリットを知っておきましょう。

大きく以下2つのメリットが挙げられます。

  1. 金利低下による月々の返済額及び返済総額を減らすことができる
  2. 借換えた融資商品によって団体信用生命保険の保障内容が手厚くなる場合がある

では、それぞれについて詳しく見てみましょう。

金利低下による月々の返済額及び返済総額を減らすことができる

不動産投資ローンの借り換えによる最も大きなメリットは、金利が下がることによって返済額が減ることです。

もちろん、借り換えることで「金利が下がる」という前提ですが、仮に借入残高が3,000万円で残りの返済期間が20年、金利が2.5%から2%に下がったとします。

その場合、返済額は以下のような差になります。

  • 月々返済額:158,970円→151,765円(7,205円減)
  • 年間返済額:1,907,640円→1,821,180円(86,460円減)

参考:【三井住友銀行】お借り換え試算シミュレーション

このように、残存期間が20年であれば、金利が0.5%下がったことで総返済額が1,729,200円減ることになります。

上記は、金利がどのくらい下がるか?残債がどのくらいあるか?残存期間は何年か?によって変わってくるので、個別にシミュレーションが必要です。

借り換えた融資商品によって団体信用生命保険の保障内容が手厚くなる場合がある

不動産投資ローンを受けるときに、保証会社を利用すると団体信用生命保険に加入できます。団体信用生命保険への加入は強制加入の金融機関もあれば任意加入の金融機関もあります。

団体信用生命保険とは、債務者が亡くなったときや高度障害になったとき、残債は保証会社が代わりに返済することです。

今までの団体信用生命保険は、生命保険の保障内容がメインでしたが、最近では金融機関によっては「がん・急性心筋梗塞・脳卒中」3大疾病付きや「高血圧症・糖尿病・慢性腎不全・肝硬変・慢性膵炎」8大疾病付きの団体信用生命保険も用意しています。

不動産投資ローンを借換えした際に、上記のような保障内容を取り扱っている金融機関を選ぶことによって、同じく団体信用生命保険に加入しても、今より保障内容が手厚くなるケースがあります。

不動産投資ローンを借り換えるデメリット

一方、不動産投資ローンの借り換えには以下のデメリットがあることも知っておきましょう。

  1. 現在借り入れしている金融機関で一括返済による諸費用がかかる
  2. 借り換え先の金融機関にて新規借り入れに関連する諸費用がかかる
  3. 様々な諸経費がかかることから借り入れしない場合が良いケースもある

借り換えするかの判断は、前項のメリットと上記のデメリットを良く比較する必要があります。

現在借り入れしている金融機関で一括返済による諸費用がかかる

ローンの借り換えをするということは、今借りているローンを完済(一括返済)する必要があります。

注意すべき点は、住宅ローンと違い不動産投資ローンの場合は、一括返済の手数料が高いケースがあるという点です。

たとえば、オリックス銀行の不動産投資ローンでは、固定金利を借り入れて繰り上げ返済をすると「繰上返済元本金額に対して2.00%の解約金」がかかります。

つまり、残債が3,000万円であれば60万円、2,000万円であれば40万円が解約金(諸費用)として発生するということです。

また、三井住友銀行の場合は「固定金利期間中の繰上返済(一部繰上返済も含む)は、原則としてできません」としているため、固定金利を利用されている方は、ローンの借り換えができないこともあります。

借り換え先の金融機関にて新規借り入れに関連する諸費用がかかる

前項のように、今ローンを組んでいる金融機関でも諸費用がかかりますが、新たにローンを組む方の金融機関でも諸費用がかかります。

たとえば、上述した例と同じ借入残高が3,000万円で、残りの返済期間20年で借り換えた場合には、三井住友銀行から借換えをした場合は以下が諸費用額です。

  • 手数料:約11,000円
  • 保証料:約445,020円
  • 保証会社手数料約33,000円
  • 印紙代:約20,000円
  • 抵当権抹消費用:約15,000円
  • 登録免許税:約120,000円
  • 司法書士手数料:約50,000円

手数料や保証料などは金融機関によって異なりますが、どの金融機関でも諸費用がかかることは間違いありません。このケースでいうと、上記のように合計で約694,020円の諸費用がかかります。

様々な諸経費がかかることから借り入れしない場合が良いケースもある

前項のように、ローンの借り換えに伴う諸費用額は大きいです。

仮に、残債が3,000万円ある時点で借り換えを行うときに、一括返済手数料が「残高の2%」で、新たに組むローンの諸費用が前項の通りだとします。

その場合は、借り換えに伴う諸費用は合計で約130万円もの費用になるのです。そして、借り換えすることで総返済額は1,729,200円減額するので、このケースではお得であるといえます。

しかし、仮に固定から変動への切り替えであれば、「金利変動リスク」が加わるので、その点も加味して借り換えを検討する必要はあるでしょう。

本当に借換えすべきかをシミュレーションする

前項のように、本当に借り換えすべきかはきちんとシミュレーションする必要があり、その際のポイントは以下です。

  1. 金利だけで判断しない
  2. 借換えすることによって総返済額と月々返済額がどれくらい安くなるかを算出する
  3. 長い目に見た際に借換えしないという選択肢もある

では、それぞれについて見てみましょう。

金利だけで判断しない

金利が下がることで月々返済額と総返済額が減ることは、確かにメリットが大きく見えます。

特に、総返済額は100万円単位で変わることもあるため、インパクトは大きいでしょう。

しかし、前項で解説したように、借り換えに伴う諸費用が発生し、場合によっては高額な諸費用になります。そのため、金利だけに注目して借り換えを判断するのは危険です。

借換えすることによって総返済額と月々返済額がどれくらい安くなるかを算出する

では、どのような基準で借り換えの判断をするかというと、以下のステップを踏んで借り換えのメリットがあるかどうかを判断しましょう。

  • 総返済額と月々返済額がどれだけ得するかチェック
  • 借り換えに伴う諸費用額をチェック
  • 金利プランの変動による金利上昇リスクをチェック
  • 借り換える手間がどれほど負担かをチェック

このように、お金の面をチェックした後は、将来的な返済額上昇リスクなどをチェックします。要は、金利や諸費用額という金銭面以外も加味して、借り換えの判断を行うということです。

長い目に見た際に借換えしないという選択肢もある

また、別の視点でいうと「金融機関との関係性」を考え、長い目でみたときは借り換えをしない方が良いという場合もあります。

たとえば、現在借り入れているのが信用金庫で、その信用金庫はメインバンクであり、かつ「定期預金などをしていた」とします。

このようなことを信用金庫が加味してくれて、有利な条件でローンを組んでいたとすれば、その信用金庫で今後もローンを組みどんどん物件数を増やすことができるかもしれません。

従って、有利な条件で規模拡大するのに必須なパートナーを失わないため、その点も加味して借り換えを行いましょう。

不動産投資ローンを借り換える流れ

不動産投資ローンを借り換える流れは以下の通りです。

  1. 不動産投資会社、融資借り換えサービスに相談する
  2. 借り換え可能な金融機関で審査をする
  3. 借り換え先と金銭消費貸借契約を結ぶ
  4. 借り入れしている金融機関で一括返済の手続きをする

では、それぞれについて見てみましょう。

不動産投資会社、融資借り換えサービスに相談する

不動産投資ローンの借換えを対応している金融機関が少ないため、借換えの相談を対応している不動産投資会社、もしくは融資借り換えサービスを利用するといいでしょう。

自力で探すよりは、このような会社やサービスを利用した方が効率的です。

借り換え可能な金融機関で審査をする

そして、借り換え可能な金融機関が見つかれば、その金融機関で融資の審査をします。

今ローンを組んでいる金融機関とは審査条件も異なりますし、そもそも審査したときと借入者の状況も変わっているでしょう。

そのため、今ローンを組めているからといって、必ず借り換え先のローン審査に通過するとは限りません。

借り換え先と金銭消費貸借契約を結ぶ

仮にローン審査に通過すれば、借り換え先の金融機関と金銭消費貸借契約を結びます。

金銭消費貸借契約で、融資実行日(借り換え日)などの諸条件を決めて、後は融資の実行を待つという流れです。

借り入れしている金融機関で一括返済の手続きをする

そして、その後に金融機関で一括返済の手続きを行いましょう。

ただし、上述したように「固定金利の場合には固定期間中は一括返済できない」などの場合もあるので、その旨は借り換えを検討した時点で金融機関に確認しておくと良いです。

まとめ

不動産投資ローンの借り換えをすることで、返済額は100万円単位で減額することもあります。

特に、今は低金利時代なので、過去に比較的高い金利でローンを組んだ方は、借り換えると返済額が減るケースが多いでしょう。

しかし、借り換えに伴う諸費用なども加味して借り換えを判断しないと、結局損をしていた…などの状況になりかねないので注意しましょう。

「不動産投資におけるローン」は下記カテゴリで解説していますので参照してみてください。

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八木 チエ

株式会社エワルエージェント 代表取締役
みんかぶ不動産プロデューサー

宅地建物取引士・2級ファイナンシャルプランナーなどの経験を活かし、第3者の立場で不動産投資をしていくうえで役に立つ情報をお届けします。

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