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不動産投資管理

不動産投資における家賃収入でマイルを貯めることは可能?

八木 チエ
2020/02/05

賃貸業を営むとなれば、水道光熱費・代行会社への管理費・施設のメンテ等100万円以上のキャッシュが出ていくことがあります。

一方で決済にクレジットカード等を利用すれば、マイルを貯めることも可能です。

この記事では、マイレージプログラムへの参加方法から始まり、「何マイルで飛行機に乗れるのか?」「管理代行会社への支払いはクレカ払いにできるか」「税金のクレカ払いは得か損か」など、オーナーのみなさんが抱えるさまざまな疑問に応えてまいります。

水道光熱費も管理費など当たり前になってきたクレカ払い

「不動産賃貸ビジネスとマイルが結びつかない」と考える方も多いでしょうが、マイルが貯まるのは飛行機利用だけとは限りません。航空会社のクレカを通じて決裁すれば、諸々の経費でマイルポイントが付きます。

ただし、あらゆる経費がカード決済OKというわけではありません。

電気・ガス・水道でクレカ払いOKはどれ?

電気料金の場合、北海道・東北・東京・中部・北陸・関西・中国・四国・九州・沖縄の全電力会社がクレジットカード対応しています。

ただしカード決済とした場合は、口座引き落とし割引54円の対象外となりますので、月額5,000円以下の電気料金だと却って損をしてしまいます。

ガス料金はどうでしょう?都市ガス4社(東京ガス・大阪ガス・東邦ガス・西部ガス)の場合は、100%クレジット対応しています。

一方、地方ではプロパンが主流です(東京都の世帯使用率13%に対し宮崎県では70%)。プロパンはガソリンスタンド店の兼業等小規模業者も少なくありませんが、最近はカード決済対応のところが増えてきました。

水道料金の場合は、住んでいる地域によって対応が異なります

首都圏1都3県では、東京都・横浜市・川崎市・さいたま市等がカード決済に対応、逆に千葉県営水道は未対応です(今後も対応予定なし)。ただでさえ経営が苦しい水道事業は、徴収コストの増加を懸念して、導入に慎重なところが少なくないのです。

管理費は管理会社によって対応に違いも

賃貸不動産管理の代行手数料は委託業務の範囲にもよりますが、家賃の5-7%が相場とされています。

家賃が月額100万円として、手数料は年間60-80万円に達し、カード決済によるポイントもバカになりません。

今までは及び腰だった不動産業界も、ようやくカード決済が普及してきました。

大東建託・レオパレス・アパマンショップ・エイブルといった大手が中心ですが、最近では準大手・中堅にも広がりつつあります

カード会社が指定されることもあるので注意

その他には、不動産賃貸では必須の火災保険料も、カード決済が可能です。

ただし、支払いは一括払いに限られ、年払い・月払いでのカード決済は認められません。その他、支払い者=保険契約者であることも必須です。

さまざまな取引に広がるカード決済ですが、1つ注意したい点があります。業者によっては決済できるカード会社が指定されることがあります

JALにせよANAにせよ、マイルが貯まるカードは提携カード会社を選ぶことができますが、選択に当たっては業者指定先を必ず確認するようにしましょう。

マイルがたまるクレカはどれ?

日本国内でメジャーなマイルといえば、JALとANAに限られるといっても過言ではありません。

この章では、両カードの特色を比較すると同時に、マイレージプログラムへの参加方法について紹介します。

ショッピングマイルはJALカードがやや有利?

ショッピングマイルについてはJALもANAも200円=1マイルが標準で、100円=1マイルコースの場合は追加年会費または手数料が加算されます。

JALの加算額は3,000円(税別)で、ANAの5,000円よりやや有利な設定です(一般カードの場合)。ANAとは違って、ポイントからマイルへの移行手続きがない点も魅力的です。

フライトマイルは、区間マイル×積算率(搭乗グレードによる乗率)で計算され、JAL・ANAともに差はありません。ボーナスポイント加算に関してはカード会員特典として10%加算、初回入会時1,000ポイント加算は同じです。

JALは毎年初回搭乗で、無条件に1,000マイルが加算されます。これはANAにはない特典です。

ANAカードはマイルでなくポイントとしても貯められる

ANAカードは、ショッピングの利用金額をマイルに充てるだけでなく、提携カード会社のポイントとして使える点が有利です(JALはポイントコースを2019年で廃止、ポイントとしての利用はできなくなりました)。

もし貯めたポイントをマイルに移行せず、普通の買い物として利用することもあるなら、ANAカードの方が使い勝手が良いと言えます。

まずはカードに加入してマイレージプログラムに参加しよう

(JALのケースで説明)

まずJMB(JALマイレージバンク)に入会すると、お得意様番号が通知されマイレージプログラムがスタート、会費等は無料です。ただしこの時点ではフライトマイルのみ加算されます。

JMBカードにクレジット機能を付与したのがJALカードで、ショッピングマイルも加算され、家族プログラムへの加入も可能です。

さらにCLUB-Aカードはボーナスマイルが優遇され、さらにプラチナカードならJAL空港ラウンジを無料で利用できます。

ただし、カードのグレードがアップすれば年会費も高くなります。JALカードでは2,200円(初年度無料)、CLU-Aで11,000円、プラチナで34,100円です。家族会員分の年会費(本会員の半額程度)も、別途かかります。

よほどのヘビーユーザーでなければ、JALカードの本人加入だけで充分でしょう。

ANAマイルとJALマイルどちらが得か

ANAカードはあくまで提携クレジット会社のカードにマイル機能を付与したカードです。

対してJALカードはマイルを貯めてマイルとして利用することに特化したカードです。ポイントからマイルへの移行手続きも不要であり、手数料・ボーナスマイルの点でもANAよりやや有利です。

ただし、貯まるのはあくまでマイルであり、ポイントを貯めて買い物に利用することはできません

つまり利用するシチュエーションによって、どちらか最適な方を選ぶのが賢いやり方といえます。

JALANA両手持ちは得か損か

利用できる路線に関しては、たとえば国内(羽田発着便)だと、JALの発着枠184便に対しANA171便と両者拮抗しています。

国際便に関しても、自社便に加え提携航空会社(JAL=ONE WORLD・ANA=スターアライアンス)を利用できるため、双方とも遜色ありません。

ですので、どちらかのカードを持っていれば充分ですし、両手持ちだと年会費等も2重にかかり非効率です。

ただし、出張等で頻繁に飛行機を利用するのであれば両方のカードを持っておいても良いでしょう

電子マネーでもマイルが貯まる?

クレジットカードだけでなく、電子カードでもマイルは貯まります。JALの場合はWAON、ANAは楽天Edyと提携しています。

JALの場合は、JALカードと合わせてJAL WAONカードまたはJAL JMBモバイルのいずれかの電子マネーに申し込みます。電子マネーへのチャージ時に100円で1マイル、電子マネーでの買い物時に200円で1マイル付与されます(付与率はANA=楽天Edyも同じ)。

上手なマイルの貯め方・使い方教えます

この章では、応用編として上手な貯め方や使い方を解説します。

カード特約店の利用でマイルが2倍に

ANAの場合は「ANAカードマイルプラス」加盟店(7イレブン・大和タクシー・エネオス)を利用すれば、加盟店によっては最大2倍のマイルが加算されます。

JALにも同様の制度がありますが、こちらはデパート・通販・各種専門店と加盟店のカバレッジが格段に広くなっています。加盟店に関しては、JALの方に軍配が上がります。

税金のクレカ払いは得か損か

最近は固定資産税や住民税をクレカ払いにできる自治体が増えてきましたが、最大のネックは手数料です。

東京都の場合で、5万円の固定資産税を支払うと401円の決済手数料がかかります。100円=1マイルとして500マイルが貯まる計算ですから損するわけではありませんが、余計な出費がかかるという点ではあまり得とは言えません

長距離・上級クラスほど高い換算率

マイルを使うときは「1マイル=1円」とは限らず、距離が長くかつグレードが高いほど換算率は有利です。ANAを例にとると、国内便(伊丹-羽田)のエコノミークラスで換算率2円前後が、距離の長い沖縄便では4円前後にまでアップします。

国際便の場合、エコノミークラスでソウル便が4円に対し、フランクフルト便では5円前後です。同じフランクフルト便でも、ビジネスクラスは7円、ファーストクラスは16円にまで換算率がアップします。

年間1万マイル貯めるのは大変?

JAL・ANAともに、100円の買い物で1マイルが貯まります。単純計算で、100万円分の経費をカード決済すれば1万マイル貯まります。

ボーナスマイルや特約店での支払いをうまく組み合わせれば、85万円前後の決済額で1万マイル達成も充分可能です。

賃貸にかかる経費は規模にもよりますが、賃貸管理費(家賃の5-7%)・建物維持費・火災保険料・修繕費・募集費用等を合わせれば相当な額になるはずです。

月額賃貸収入100万円で経費率15%として、年間経費は100万円×12月×15%=180万円。このうち、カード利用分が2/3としても120万円です。これに生活費分が加わるわけですから、年間1万マイルは充分可能です。

家賃のクレカ払いは大家の敵

買い物に旅行にと普及がすすむクレカですが、家賃支払いは(大手不動産会社が徴収代行する場合を除き)振り込みまたは口座引き落としが主流です。

クレカ払いでポイントが貯まる等メリットを受けるのは入居者で、その原資はオーナーが支払う提携手数料です。家賃収入が15万円×10室、クレカのチャージ率が3%とすると、カード会社への支払いは年間15万円×3%×10室×12か月=54万円に達します。

クレジット決裁で滞納リスク軽減等が期待できるとしても、高すぎます。

もしクレジット決済を導入するなら、手数料の入居者負担も併せて検討すべきでしょう。

まとめ

不動産賃貸業で生じる経費は日常でかかる生活費を大きく上回る場合が多く、カード払いによるポイント貯蓄等で是非有効活用すべきです。

選択肢の1つとして、旅行好きな方・出張の多い方は、マイルによる利用を検討されてはいかがでしょうか。

八木 チエ

株式会社エワルエージェント 代表取締役
みんかぶ不動産プロデューサー

宅地建物取引士・2級ファイナンシャルプランナーなどの経験を活かし、第3者の立場で不動産投資をしていくうえで役に立つ情報をお届けします。

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