不動産投資物件選び

静岡県で不動産投資は可能?人口データやおすすめエリアを解説

2020/05/11
静岡県で不動産投資は可能?人口データやおすすめエリアを解説

静岡県は、本州の中部に位置し太平洋の沿岸に位置する県で、日本で一番高く有名な山である富士山がある県です。

その富士山のふもとには富士山本宮浅間大社や白糸の滝、音止めの滝など数多くの観光スポットがあります。

また、静岡県の南にある伊豆半島は、下田をはじめとしたビーチや温泉街が有名です。

このような静岡県で不動産投資を始めるには、どのようなエリアに人気があり、またどのようなメリットやデメリットがあるのでしょうか。

ここでは、静岡県で不動産投資を行う場合の注意点などについて解説していきます。

これから静岡県で不動産投資を始めようとしている人は、ぜひ最後までお読みになり、静岡県での不動産投資の参考にしてください。

東京23区や大阪府など都市圏で不動産投資をお考えの方は下記で解説していますので参照してみてください。

関連記事:
東京都23区で不動産投資したい人必見!現状と収益物件の選び方
大阪で不動産投資するのはアリ?オススメのエリアと儲けるコツ

静岡県とはどのようなところなのか

静岡県は富士山を擁する県で、気候が温暖であるため大変過ごしやすい地域となっています。サクラエビやシラスなどの海の幸と、お茶やミカン、ワサビなど山の幸が豊富な県でもあります。

地理的には、本州のほぼ真ん中に位置しており、静岡市と浜松市の2つの政令指定都市があります。これらの政令指定都市ではインフラが非常によく完備されており、生活しやすいエリアとなっています。

静岡県から東京都までのアクセスは、新幹線ひかりで約1時間と通勤も十分に可能な距離にあります。2009年に静岡市から車で約40分の場所に富士静岡空港が開港し、日本の各都市への移動も便利になりました。

静岡県の不動産投資に関わるデータ

ここでは、不動産投資に関わる静岡県のデータについて解説していきます。

人口

2019年12月1日現在の静岡県の人口は363.8万人となっています。2005年の約373.7万人をピークに減少傾向に転じています。

しかし、世帯数はわずかながら増加傾向にあるため、賃貸住宅の需要の大きな落ち込みは考えづらいと思われます

家賃相場

静岡県全体の家賃相場は単身者用(ワンルームまたは1K)で約4.1万円ファミリー層向け(2LDK、3K、3DK)で6.3万円となっています。しかし、これは静岡県全体の家賃増場を平均した金額であるため、人気のエリアであればさらに高額の家賃を設定することも可能です。

公示価格

2020年の調査によると、静岡県の住宅地の公示価格は1㎡当たり7万2900円、坪単価にすると24万570円となっています。

公示価格の変動率は-0.7%とわずかに減少しています。しかし、浜松市中区東区浜北区長泉町熱海市、三島市においては上昇しています。

これは、これらのエリアの駅周辺の中心商業地で再開発やインフラの整備が進むことにより堅調な投資需要や、観光客の増加が見込めることが要因であると考えられています。

参考:https://www.pref.shizuoka.jp/kensetsu/ke-520a/r2kouji.html

静岡県で不動産投資を行う際のおススメエリア

静岡県においては、単身者向け物件より、ファミリー層向けの物件の需要が高くなっています。その理由はリーマンショック後に単身の労働者が県外に流出したため、単身者向け物件の需要が減り、物件が余っているためです。

そのため、静岡県で今から不動産投資を始める場合には、ファミリー層向けの物件を選んだほうが不動産投資の成功率が高いといえます。ここではファミリー層向けの物件で不動産投資を行う場合におススメのエリアを紹介していきます。

三島市

交通の便が良く、20代から30代までの若い世代のファミリー層に人気なのがこの三島市です。三島市は静岡県の東部に位置し、北に富士山や愛鷹山、東に箱根の山々が連なる火山地帯に囲まれています。

三島市の北東部は標高1,000メートル級の山々に囲まれていますが、市街地の海抜は20メートル程度とそれほど高所に位置しているわけではなく、平野が広がっています。

静岡県のかなでは5番目に小さい市ですが、人口はおよそ11万人と静岡県内でもトップ10にランクインしているため、人口密度が高い市であるといえます。

人口に関しては平成11年から11万人前後を推移しており、大きな増減はありません。

三島市は古くから宿場町として栄えた場所で、町中のいたるところに湧水が湧き出しており、美しい景観の街としても知られています。三島市の中でも海に近いエリアは内陸部と比べて温暖な傾向があり、真冬でも気温がマイナスになることはあまりありません。

現在では工場が多く立ち並ぶエリアもあり、そこに働く人の賃貸住宅の需要も高いことから、ファミリー層だけではなく単身者向けの物件も多く立ち並んでいます。

また、三島市は子育てに手厚いサポートを行っていることも、ファミリー層に人気のあるエリアである理由の一つであるといえます。

東京へは新幹線を利用して1時間程度で行くことができるため、三島市から東京へ通勤する人も少なくありません。

大企業系の自動車産業が発達しているため、所得が比較的高い世帯が多く、そのような世帯向けにグレードの高い賃貸住宅も人気があり、高額の家賃を設定することも可能です。

富士市

富士市では、毎日絶景の富士山を眺められるということも魅力の一つでしょう。

また、東京までのアクセスも新幹線の「富士駅」から東京駅まで1時間5分、品川駅までは55分で行くこともできるため、東京まで毎日出勤する人にとっても不便がないエリアです。

新幹線であれば、満員になることも少なくゆったりと通勤できることもメリットの一つ。そのため富士市は、大東京圏の最西端と考えることもできます。

また富士市はその利便性に比べて地価も安く、静岡県の地価1位である静岡市の1㎡当たり122,500円と比べて、1㎡当たり69,900円と約半額となっています。

そのため、静岡県の都市部に比べて安価に収益物件を購入することも可能で、高い利回りが期待できます。

山梨県、新潟県、長野県の山々が北風をブロックしてくれるため、冬もそれほど寒くなく、1年を通じて日照時間も長い傾向にあり温暖な気候となっています。

経済に関していえば、さまざまな産業が充実し自治体の財政状況が豊かであるため、インフラも整っており人気のエリアとなっています。

しかし、現在富士市にある常葉大学が静岡市内に移転し、一人暮らしの学生の減少が予想されるため、単身者向けの物件で不動産投資を行うことは避けたほうが無難でしょう

長泉町(ながいずみちょう)

長泉町は、静岡県駿東郡に属する町で近年急速に宅地化が進み、静岡県で住みたいまちナンバーワンに選ばれています。

その理由は長泉町の主要駅である長泉なめり駅(JR御殿場線)、下土狩駅(JR御殿場線)、三島駅(東海道新幹線)の3つの駅からの東京駅までのアクセスが良い点が挙げられます。

また、もう一つの理由に子育てに対する手厚い支援を受けることができるという点があります。その支援の一例を挙げると、子どもが中学生まで医療費は無料で、これには通院と入院の区別はありません、

また、子どもが3人以上いる世帯の幼稚園や保育園の保育料が、世帯年収に関わらず第2子は半額、第3子以上は無料となっています。

このように子育てに特化した「こども育成課」が設けられていることがこの長泉町の大きな特徴で、これが子育て世代のファミリー層に大きな人気を博している理由であるといえます。

そのため、合計特殊出生率が静岡県内でもトップで、全国平均を大きく上回っています。

町をあげて子育てを支援しているため、子育て世代には非常に住みやすいエリアであるといえます。

このような県政が実行されているため、長泉町は人口増加が続いていることが、今後の不動産投資に向いているエリアである理由となっています。

静岡県で不動産投資を行う際のメリットとデメリット

ここでは、静岡県で不動産投資を行う際のメリットとデメリットについて解説していきます。

メリット

まず、静岡県で不動産投資を行う際のメリットについて解説していきます。

①東京や名古屋へのアクセスが良い

静岡は新幹線が通っているため、これを利用することで東京への名古屋へも非常にアクセスが良い土地です。

東京までは新幹線を利用して約1時間で行くことができるため、静岡から東京までは十分通勤することも可能です。

また、東京と大阪とともに三大都市圏を形成する名古屋までも新幹線を利用して1時間程度で行くことができるため、非常に利便性が高いエリアであるといえます

さらに名古屋までは高速バスも通っており、約4時間と新幹線より時間はかかりますが、新幹線よりかなり安い運賃で行くことができます。

このように、大都市までのアクセスが良いという点も静岡県で不動産投資を行い、入居者を集める際のメリットとなります。

②経済状況が活況

静岡県には支店経済や、自動車産業を中心とした工場が数多く存在しています。そのためそこに勤務している人も多く、所得が高い世帯が多くなっています。

そのため、賃貸住宅にもグレードの高さが求められる傾向が高く、高い家賃設定ができます

デメリット

①車社会であるため駐車場は必須

静岡県は基本的に車社会であるため、単身者向けの物件であっても駐車場がない物件には入居者が集まりにくい傾向があります。ファミリー向け物件に関しては、駐車場は一戸につき一台は最低用意しないと入居者を集めるのは難しいでしょう。

出来れば、一戸当たり2台分の駐車スペースを確保することが望ましいといえます。これが難しい場合には、近隣に貸駐車場がある物件を選ぶことをおススメします。

②災害リスクが高い

静岡県は、災害リスクが高い県であるといえます。その理由は将来倒壊、東南海、南海トラフ地震の発生が危惧されているためです。

これらの地震により液状化現象や、津波による被害が想定されます。このような理由から、特に静岡県の南部に物件を購入または建築しようとする場合に、金融機関からの融資を受けづらい可能性があります。

静岡県の収益物件探しにおススメのサイト

ここでは、静岡県の収益物件を探す際におススメのサイトを紹介していきます。

しずなび

しずなびは、静岡セキスイハイム不動産が提供している不動産販売サイトです。

掲載物件数も多く、公開物件の約10倍程度の会員限定公開物件もあります。会員登録を行うことで、これらの会員限定物件を閲覧することが可能になります。会員登録は無料でできます

静岡県内に6店舗の実店舗があり、気になる物件の情報を店舗で詳しく説明してもらうことも可能です。本社も静岡県内にあり、創業26年の歴史があります

営業スタッフ以外にも各種資格を持つ専門スタッフが多数在籍しており、また売買に関わる取引業者とも連携して、それぞれの専門性を活かしつつ収益物件の売買を行ってくれます

参考:https://www.s-est.co.jp/buy/search/investment.html

くらさぽ静岡

くらさぽ静岡は、静岡県内の収益物件に関する総合情報サイトです。

収益物件をエリア、最寄り駅、学校周辺などの豊富なコンテンツから検索できます。

多くの不動産業者が扱う物件をこのくらさぽ静岡で検索し、閲覧できるため効率よく多くの収益物件の検索が可能です。

参考:https://www.kurasapo.net/shizuoka

不動産博士

不動産博士は静岡県の不動産投資、収益物件の専門サイトで、投資用マンション、1棟売りアパート、1棟売りマンション、1棟売りビルを取り扱っています。

検索者がターゲットとしている物件の種類はもとより、その他詳細条件を細かく指定して収益物件を検索できるため、自分が行いたい不動産投資法に合った収益物件を検索できます。

一般の公開物件もありますが、会員限定の公開物件もあり、会員登録を行うことでこれらの物件を閲覧することが可能になります。会員登録は無料です。

参考:https://www.toushi-hakase.com/shizuoka/

まとめ

ここまで、静岡県の不動産投資について解説してきました。

静岡県と言えば東京都から遠く、また富士山以外何もない県と思われていた方もおられたかもしれませんが、新幹線を利用することにより東京への通勤も可能。

産業も盛んで自治体の財政状況も良い場所が多いことから、これからの不動産投資に向いているエリアであるということがお分かりいただけたと思います。

また、自治体によっては子育て支援が盛んな地域も多く、少子高齢化の影響で人口が減少している現在の日本であっても、他の自治体からの転入や出生により人口増加が続いているエリアもあります。

このように、今後人口増加が期待できるエリアというのは都市部以外ではあまり多くないため、静岡県は不動産投資を行うにあたっておススメのエリアであるといえるでしょう

このような情勢を考えると、静岡県における不動産投資の今後は明るいといえます。


八木 チエ

株式会社エワルエージェント 代表取締役
みんかぶ(不動産投資)プロデューサー

宅地建物取引士・2級ファイナンシャルプランナーなどの経験を活かし、第3者の立場で不動産投資をしていくうえで役に立つ情報をお届けします。

関連コラム