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資産形成

不動産投資のシェアハウス投資とは?失敗しない方法とメリット・デメリット

八木 チエ
2020/05/13

シェアハウス投資とは、居住者がプライベートを過ごすエリアと共有するエリアが同じ建物内に存在するシェアハウスを購入または新たに建築して投資を行う、比較的新しいスタイルの不動産投資法です。

近年起こった「かぼちゃの馬車」問題により、危険な投資法であると思われがちですが、シェアハウスとその運営法についてよく知ることで、一般的な賃貸住宅に対する投資法よりも高い利回りを得ることも不可能ではありません。

ここではシェアハウス投資について、シェアハウスとは何かといった初歩的なことから解説していきます。

シェアハウスとは?

ここでは、シェアハウスについてさまざまな面から解説していきます。

シェアハウスとは

シェアハウスとは基本的に自分の居住する空間以外、例えばバス・トイレ・リビングルームなど共有できるスペースを備えた賃貸住宅のことをいいます。

バスやトイレ、キッチン、リビングルーム(ロビー)など、自分の居住空間以外のほとんどが共有スペースとなっているドミトリータイプのものから、自分の居室にバスやトイレ、キッチンなどがつき、リビングスペース(ロビー)のみを共有する、ホテルタイプのものまで、その設備には幅があります。

シェアハウスに入居する場合の入居者のメリットとしては、入居する際に一般の賃貸住宅より初期費用を低く抑えることができるという点にあります。

シェアハウスが持つ一番の特徴は、シェアハウスが持つ高いコミュニティー性を活かしてさまざまなコンセプトを前面に打ち出し、入居者を募ることが可能であるという点です。

例えば、シングルマザー向けのものや起業家を目指す人向けもの、猫など動物好きの人向けのものなどさまざまなものがあります。

シェアハウスの入居者はどのような層が多いのか?

シェアハウスの入居者は、ほとんどが単身者のケースが多くなっています。

また世代的には、シェアハウスという賃貸物件の在り方が浸透し始めた初期の段階では、20歳代から30歳代までの比較的若い世代が入居者全体の7割を占めていました。

現在では35歳から40歳代の入居者も2割弱程度を占めており、利用者の年齢層は年々高くなってきています。

入居者の職業はシェアハウス普及の初期段階では約半数が正社員でしたが、現在では正社員の割合は4割程度。正社員の入居者に替わってアルバイトなどで生計を立てている入居者の割合が高くなってきています。

その理由はシェアハウスの賃料の安さにあると思われますが、ある程度の収入がある人もシェアハウスに入居しています。

ある程度の収入があっても比較的家賃が安いシェアハウスに入居している人は、そのコンセプトやシェアハウスのコニュニティー性に魅力を感じている人が多いようです。

シェアハウスに向いている立地

シェアハウスに向いている立地とは、どのような場所なのでしょうか。

シェアハウスに向いている立地とは、一般的に単身者用の賃貸住宅と同様に利便性が良い場所が向いているといえます。

できれば最寄り駅まで、徒歩10分以内であることが望ましいといえます。

しかし、シェアハウスが若者に人気のエリアにある場合には、多少駅までの距離が遠くても入居者は比較的集まりやすいといえます。

また、コンセプトや内装・外装にこだわることによっても立地の悪さをカバーできます。

そのためシェアハウスに入居者を集めるためには、「立地がすべて」と言い切ることはできません。

シェアハウスの家賃はどの程度?

シェアハウスは一般の単身者向け賃貸住宅に比べて、低い家賃で入居できる点が入居者にとって魅力の一つです。

一般的な東京のシェアハウスの家賃はどの程度になるのでしょうか。

東京の人気エリアのシェアハウスの家賃は、65,000円程度になります。これに共益費が10,000円程度必要になるため、合計で一か月75,000円程度の費用で住むことが可能。

同じ東京の人気エリアでワンルームマンションに住もうとした場合、家賃は60,000円から100,000万円程度必要です。

他にも家賃に加えて10,000円から15,000円程度の共益費が必要になるため、このワンルームマンションに一か月住むために必要な費用と比べると、シェアハウスの家賃が安いことがお分かりいただけると思います。

シェアハウス投資を行った場合の利回りは高いのか?

床面積を99㎡と仮定して、シェアハウスと一般的な単身者用賃貸物件を建築する場合の利回りを計算してみましょう。

この敷地面積の場合、単身者用賃貸物件では一戸当たり20㎡必要となり、4室作ることができます。

前述したように単身者用物件の家賃は65,000円以上であるため、ここでは一戸当たりの家賃を65,000円と仮定して、一年間に得られる家賃は65,000円×4戸×12か月=3,120,000円となります。

これに対してシェアハウスの場合は、一部屋当たり7㎡程度の広さの居室を確保する必要があるため、10室程度の居室数を確保できます。

床面積に対して居室の広さの総数が小さくのなるのは、リビングや水回りなどの共有スペースの部分を確保する必要があるためです。

この規模のシェアハウスの場合、家賃を60,000円と仮定すると一年間の家賃収入は60,000円×10室×12か月=7,200,000円となり、単身者用賃宅住宅より非常に多くの家賃収入を得ることが可能です。

また、シェアハウスの建築費は、必ずしも各居住スペースにバス・トイレ・キッチンなどの水回りを設置する必要はないため、同じ床面積の単身者用賃貸物件の建築費と比べて安くなる傾向があります。

このような理由から、シェアハウスは単身者向け賃貸住宅よりも高い利回りを見込むことが可能です。あまりに高い利回りの話しをする不動産投資会社は詐欺である可能性もあります。

下記で詳しく解説していますので参照してみてください。

関連記事:→不動産投資を始めたいけど詐欺に遭いたくない!どんな詐欺の手口があるの?

シェアハウス投資のメリットとデメリット

ここでは、シェアハウス投資のメリットとデメリットについて解説していきます。

メリット

シェアハウス投資のメリットには、以下のようなものがあります。

①アパート・マンション経営より高い利回りが得られる

シェアハウスの利回りは、一般的に単身者向け賃貸住宅の利回りより高くなる傾向があります。

その理由は、同じ床面積の単身者用賃貸住宅とシェアハウスを比較した場合に、シェアハウスのほうが一戸当たりの床面積を狭く抑えられて、その分多くの人に入居してもらうことができるためです。

単身者用賃貸住宅に比べてシェアハウスのほうが一戸当たりの家賃は低くなります。

しかし、多くの人に入居してもらうことができるため、結果として一年間に得られる家賃収入も高額になり、利回りも高くなります。

②初期費用を低く抑えることができる可能性が高い

シェアハウスの建築費用は、単身者用賃貸住宅より安いことがほとんどです。その理由は各部屋に、必ずしもバス・トイレ・キッチンなどの水回りを設置する必要がないためです。

そのためシェアハウスを新たに建築する場合には、単身者向け賃貸住宅を建築する場合に比べて大幅に初期費用を節約することが可能です。

ただし、ホテルのような各部屋にバス・トイレがついているシェアハウスであったり、内装や外装にコンセプトを持たせたシェアハウスであったりする場合には、この限りではありません。

③今後の需要の高まりが見込める

シェアハウスの家賃は、一般的な単身者住宅に比べて安価に設定されていることがほとんどです。

そのため、アルバイトなどで生計を立てていたり、年金しか収入が無かったりなどの理由から所得の低い人のニーズが今後高まると予想されます。

シェアハウスは今後、そのような低所得の人に対してのセーフティーネットとしての役割を果たすことも考えられます。

デメリット

ここでは、シェアハウスのデメリットについて解説していきます。

①入居者同士のトラブルが起こる可能性がある

シェアハウスでは、入居者同士のトラブルが起こる可能性が高くなります。

一般的な単身者用賃貸住宅であっても、騒音などの理由によりトラブルが起こる可能性はありますが、シェアハウスでは住民同士の距離が近いことから、トラブルが起こる可能性は非常に高くなります

②法律に則った設備を整える必要がある

国土交通省は、2013年にシェアハウスを含む「事業者が入居者を募集し、自ら管理する建築物に複数人を居住させる」建物は建築基準法上の寄宿舎に当たるという見解を示しました、

そのため、シェアハウスを建築・運営していく場合には、この寄宿舎の要件を満たす必要があります。

寄宿舎の要件とは、高い防火性能を持つ間仕切壁の設置や廊下への非常照明の設置など、一般の賃貸住宅とは異なる設備が設置されているということです。

そのため、シェアハウスを新築する場合でも、中古物件をリフォームしてシェアハウスとして利用する場合でも、このような法律に則った造りにする必要があります。

また、一般住宅をシェアハウスとして活用する場合には、用途変更の手続きを行う必要があります。これは100㎡以上の建物に関しては必ず用途変更の手続きが必要となるため、注意しましょう。

③ランニングコストが高額

シェアハウスの管理を管理会社に委託する場合、委託料は一般の賃貸物件の管理会社より委託料が高額になります。

その理由は、シェアハウスの管理のノウハウを持っている管理会社が少ないためです。

シェアハウスの管理・運営には一般の賃貸住宅とは異なるノウハウが必要となるため、自分で行うことはお勧めできません。

そのため、管理会社に教務を委託することになるのですが、その管理料は前述したように割高になるため、ランニングコストは高額です。

④シェアハウス以外の施設としての運営が難しい

最初からシェアハウスの設計をされている物件は、トイレ、キッチンなどの施設は共有するためにデザイン設計されています。

そのため、万が一運営がうまくいかなった場合も、普通のひとり暮らし物件にリフォームすることが難しいです。

そのため、本当にシェアハウスとして適している立地なのか、コンセプトとしてやっていけるのかなどについて事前の調査が非常に重要となります。

初期費用がおさえられるなどのメリットもそうですが、万が一運営がうまく行かない時の出口戦略もきちんと立てるようにしましょう。

シェアハウス投資を行う際の注意点

ここでは、シェアハウス投資を行う際の注意点について解説していきます。

「寄宿舎」という扱いになるため、アパートなどとは異なる基準を満たす必要がある

シェアハウス投資を始める場合には、シェアハウスとして活用しようとしている建物が、行政などで定められた基準をクリアしている必要があります。

中古物件を利用する場合には、その基準をクリアするためにリフォームが必要になることもあります。

また、延べ床面積が100㎡以上の建物の場合には「寄宿舎」に用途変更する必要があるなど、一般の賃貸住宅とは異なる規制や法律が適用されるため、注意が必要です。

入居者が短期間で退去することもある

シェアハウスでは、入居者が短期で退去してしまう可能性があります。

その理由としては、そのシェアハウスのコンセプトが自分の思っていたものとは異なったり、他の入居者と良い関係を築くことができなかったりといった、さまざまな理由があります。

シェアハウスの基準や経営に関する勉強をしておく必要がある

シェアハウス投資を行う場合には、とにかくシェアハウスに関しての勉強を行う必要があります。

その理由は、シェアハウスには一般の賃貸住宅とは異なる基準や法律が適用されるためです。法律などが改正されるに伴って、シェアハウスについての基準なども変わってきます。

今後は前述したように、「防火壁や非常用照明をつけておくだけでいい」といった状況ではなくなることも考えられます。

今後、規制緩和などが行われることによってシェアハウスとして利用している物件ごとに必要な設備が異なってくるといった状況も考えられます。

このようにシェアハウスをめぐる状況が先行き不透明であることから、シェアハウスの基準や経営について絶えず勉強を続けていく必要があります。

まとめ

ここまで、シェアハウスとシェアハウス投資について解説してきました。

シェアハウスの概要や入居屋の層、メリットとデメリット、シェアハウス投資を行う際の注意点などについてお分かりいただけたと思います。

シェアハウスは法律上「寄宿舎」という扱いになるため、一般の賃貸住宅とは異なる設備が必要になったり、異なる法律に基づいて運用しなければならなかったりします。

また、シェアハウスの管理と運営を業者に委託する場合も、シェアハウスに関するノウハウを持った業者に依頼する必要が出てきます。

このようにシェアハウス投資とは、一般的な賃貸住宅に対する投資とは非常に異なる性質を持ったものであることをまず理解しておきましょう。

しかし、シェアハウス投資を行うことによって、一般の賃貸住宅へ投資するより高い利回りを得ることも不可能ではありません。

シェアハウス投資を行う場合には、シェアハウスに関する知識を深めてから投資を行うようにしましょう。

八木 チエ

株式会社エワルエージェント 代表取締役
みんかぶ不動産プロデューサー

宅地建物取引士・2級ファイナンシャルプランナーなどの経験を活かし、第3者の立場で不動産投資をしていくうえで役に立つ情報をお届けします。

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