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不動産投資とは

不動産投資で山林購入をする方法とは?山を買うキャンプ好きが増えている背景や注意点などを解説

2021/03/26

不動産投資における山林購入が今、注目を集めているとご存知ですか?

日本オートキャンプ協会によると、第2次キャンプブームは5年ほど前から始まり、近年は「山林を購入して自分の山でキャンプをする」という新しいニーズが生まれているといわれます。

では、実際に不動産投資としての山林購入をしたい場合、どのような方法で行えばよいのでしょうか?

本記事では、山を買うキャンプ好きが増えている背景や注意点なども交えて解説します。
山林購入に興味のある方はぜひ読んでみてください。

不動産投資としての山林購入とは

近年のキャンプブームにのって、キャンパー向けに山林投資ができるのではとお考えの方は多いのではないでしょうか?この章ではまず、山林購入に注目が集まっている背景や山林投資の特徴について解説します。

山林を購入してキャンプをする人が増えている背景

2020年から感染の拡大が続く新型コロナウィルスの影響もあり、アウトドアでのアクティビティが注目されています。

また、テレビやSNSなどで「自分の山林を購入した」と公言するキャンプ好きの芸能人が話題になったことをきっかけに、一般人の間でも山を買う人が増えているといわれています。

山林投資はキャピタルゲイン

山林を投資対象として考えた場合、投資手法はインカムゲインではなく、多くの場合キャピタルゲインによる投資です。

例えば、「山の立木を伐採し資材として販売」「山の立木売り」などで得られる収益があげられます。山林投資におけるキャピタルゲインで得た収益は、ほかの所得とは分ける分類課税となり、課税額の計算は「5分5乗方式」と呼ばれる特別な方式による算出が必要です。

山林購入の相場価格や税金、森林保険について

次に、山林購入の相場価格や税金、投資で活用できる森林保険について解説します。

山林の相場価格

山の販売価格は、山の土地代金に立木の価格が加算されて決まります。相場価格は、面積や立地、山の樹木の種類や樹齢などによって変動する点が特徴的です。
取引単位の平均は6,000坪ほどで、東京ドーム半分くらいの単位で売買されるのが一般的とされており、土地代は数十円からと格安で入手できます。

山林売買に見識が深い比賀真吾氏によると、木材の場合は1立方メートル単位で取引され、樹齢60年以上の杉の場合は全国平均2,800円で売買されるといいます。樹齢が若いとと市場に出るまでに時間を要するため、単価も下がり気味です。過去の取引事例では、1平方メートルあたり15円〜8,000円も木材単価に差があったそうです。

人口林のなかでは、とくにスギやヒノキ、カラマツといった種類の樹木の単価が天然林と比べて単価が高い傾向にあります。人口林は国策として整然と植えられたため、成長スピードが早いうえに、まっすぐ育つため製剤加工がしやすいためです。

山林購入でかかる税金

山林購入では、維持費として主に「固定資産税」「不動産取得税」がかかります。
しかし、山林の固定資産税は宅地と比べて固定資産税が安く、小さな山林であれば毎年数千円、多くて数万円程度です。保安林や小規模山林の場合は、固定資産税そのものが不要なケースもあり、不動産取得税に関しては、取得時に一度だけかかります。

山林を売買する際には、主に立木の部分に「山林所得税」、土地の部分に「譲渡所得税」が必要です。
山林の立木は伐採して販売できるため、税務上は財産とみなされます。売買契約の段階で、立木と土地を分けて売買価格を設定しなければならない点にご注意ください。

また、山林を相続する場合、一般的な住居用不動産や土地と比べ、相続税が優遇されるケースがあります。状況によっては、「国や地方公共団体からの支援や補助を受ける」「森林整備を補助金で賄う」などの援助を受けることも可能です。

森林保険の特徴

森林保険とは林業の再生産が妨げられるのを防止し、林業経営の安定化を目的とした、森林保険法にもとづく公的保険制度です。次のような災害が生じた場合、経済的な損失を補てんしてもらえます。

【森林保険の対象となる8つの災害】

  • 火災:山火事で受けた損害
  • 風害:暴風による幹折れ、根返りなどの損害
  • 水害:豪雨、洪水による埋没、水没、流失などの損害
  • 雪害:大量積雪による幹折れ、根返りなどの損害
  • 干害:乾燥による枯死などの損害
  • 凍害:凍結、寒風などによる枯死などの損害
  • 潮害:潮風、潮水浸水などによる枯死などの損害
  • 噴火害:火山噴火による焼損、幹折れ、埋没、根返りなどの損害

保険内容の詳細や申込みについては、国立研究開発法人森林研究・整備機構 森林保険センターでご確認ください。

不動産投資で山林購入をする際の注意点

山林であればどこでも良いわけではなく、不動産投資で山林購入をする際にはいくつかおさえるべきポイントがあります。注意点をふまえて、収益性の高い山林購入へとつなげましょう。

維持管理費の必要性

山林は「購入して終わり」ではなく、一定のメンテナンスが必要です。人工林がある山の場合は、特に丁寧な管理が求められます。また、一定面積以上の立木を伐採する際には行政への届出も必要です。森林の伐採については専門的な知識がポイントとなるため、森林組合に入会してアドバイスを得る人も多いようです。

山林区画の将来性

不動産投資として山林を購入する場合は、特に区画の将来性についても検討する必要があります。キャンプとしての目的だけでなく、山林の立木が木材としてどのくらいの価値があるのかも重要なポイントです。どのような用途でも使いやすく、将来の収益性が高い山林区画を購入すると、スムーズに売買ができます。

境界線の明確化

日本の国土における約3分の2は森林ですが、多くの地域で地籍調査がされておらず、境界線は曖昧です。したがって、小さな山林区画を購入した場合、

  • 「実際の山林の広さと大きく異なっていた
  • 「自分の山の立木と思って伐採したら実は他人の所有物だった」

などトラブルにつながるケースもあります。
購入する山林を選ぶ際には、業者の情報だけでなく実際に法務局に行って、構図や森林簿などで境界線がはっきりと決まっているかの事前確認が重要です。

都市計画区域外かどうか

都市計画区域とは、一体の都市として総合的に整備や開発、保全の必要性がある区域です。都市計画区域はさらに「市街化区域」「市街化調整区域」「非線引き都市計画区域」の3つに分かれます。市街化調整区域に指定された区域は市街化しない決まりになっているため、建物の建築は原則禁止です。

山林によっては市街化調整区域に指定されるものも多いため、活用方法が制限される場合もあります。将来的に山林に基礎工事を伴う建物を建築する予定がある場合は、市街化調整区域に指定されていないか、山林の所在地を管轄する市町村町役場の都市計画課で確認しましょう。

電気や水道はひけるか

電気や水道、下水をひくかどうかは山林の活用方法にもよりますが、キャンプ施設やコテージなど建物を建築して山林を活用する場合、インフラ整備の必要がでてきます。ただし、イチから山林のインフラを整備する場合はお金も時間もかかるため、非常に大変です。また、住宅と異なり、山林購入はローンが組みにくい点にも注意が必要です。

ハザードマップ避難区域か

昨今に多発している自然災害に備え、投資対象の山林がハザードマップの避難区域に指定されているか確認しておくと万全です。とくに小さな山林面積が群衆している山の場合、自然災害によって他者が所有する区画の土砂が流れ込んでくるといったトラブルも考えられます。

車でのアクセスのしやすさ

購入価格が安くてお買い得な山林であっても、アクセスのしにくい山林の場合は使い勝手が良くない可能性があります。山林の立木を伐採して収益にすることを検討されている場合、トラックが行き来しやすい山道があることや急斜面で他人の土地を跨いでいないことなどの確認が必要です。

携帯電話の電波状況

山林をキャンプ施設として活用する場合には、携帯電話がつながるかどうかも重要なポイントです。遭難や事故などが生じた際にも、外部といつでも連絡を取りやすい環境にあると安心して山林を活用できます。

平坦地の多さ

急斜面の山林の場合、平坦地と比較して崩壊しやすいため、平坦地が多い山林の方が投資先としては好ましいとされています。

飛び地になっていないか

飛び地とは、土地の一部が行政区分を飛び越えて存在する土地のことです。住所が曖昧になり将来的に山林を売却する際に買い手がつきにくくなる可能性があります。

地籍調査は行われているか

地籍調査では、登記にある公図資料をもとに自分の土地の範囲を確認してもらいます。確認された境界には杭が打たれ、土地の堺が明確です。地籍調査が行われている山林の場合、他の所有者とのトラブルの可能性が低いため、安心して山林を購入できます。

不動産投資として山を買うまでの流れ

不動産投資として山を買うには、どのような手順をふめばよいのでしょうか?山林購入までの具体的なステップを解説します。

投資先となる山林を選ぶ

売りに出されている山林は、不動産投資会社やHPなどに情報が掲載されています。気になる山林があったら、電話やメールで問い合わせてみましょう。

現地での現物確認

山林は地質や山道の幅など自分の目で確かめてわかる情報が多くあるため、興味のある山林に積極的に訪れて現物を確認するのがポイントです。現地確認の時点で「購入したい」と思ったら意思表示をしておきましょう。状況によっては買付書(対象不動産をいくらで買いたいかの意思表示)を求められる場合もあるようです。

契約の締結

契約書を締結して、山林を購入します。山林購入の場合も当然ながら登記が必要です。司法書士に登記の手続きを依頼する場合は、その際の手数料がかかります。

不動産投資としておすすめの山林の特徴

では、どのような山林を選べば高い収益性が見込めるのでしょうか?不動産投資としておすすめの山林の特徴を解説します。

木材市場や業者が多い山林

木材市場や木材に関係する業者が多い(もしくは近い)山林は、立木の運搬コストにおいてムダが少ない立地であるといえます。山林は山そのものだけでなく、山の立木も資産となるため、伐採した木材をいかに低コストでスムーズに市場に流せるかがポイントとなるからです。山林市場との距離だけでなく、「どのような運搬車両が山道に入れるか」「1日に何回木材を運べるか」もあわせて考えてみるとよいでしょう。

山林面積が大きい山林

先述したとおり、山林の境界線は不明瞭な場合が多く、狭い区画の山林を入手してもその場所が他人の所有する区画である可能性があります。山林面積が大きい山林を購入すれば、広い山林面積の一部を使用することになり予期せぬ山林の境界線のトラブルを防げます。

山林を購入できる場所

最後にこの章では、山林を購入できる代表的な場所を3つ解説します。

不動産投資会社

不動産投資会社に相談すると、直接に山を案内してもらえます。過去に山林売買を取り扱った経験のある不動産投資会社に相談すると、山主とのつながりがある可能性が高いようです。どの不動産投資会社に相談すれば良いかわからない場合は、一般の不動産投資会社の一括査定サービスを利用すれば、山林売買の仲介をしてくれる会社を見つけ出せるでしょう。

森林組合

森林組合とは森林組合法によって設立された組織で、森林所有者が組合員となっている協同組合です。森林の所有者が結成しているため山主との繋がりが強く、森林の保全や林業に関する事業を共同で行うことを目的としている団体です。森林組合の中には、山林の売却相談や斡旋が可能な場合もあります。最寄りの森林組合については、全国森林組合連合会のホームページ内の「都道府県森林組合連合会一覧」にて調べられます。

山林売買サイト

山林売買サイトとは、山林の斡旋サービスを受けられるサイトです。また、林野庁(農林水産省の外局)では、山の競売情報が掲載されていることがあります。

まとめ

今回は、キャンプブームやコロナ禍による山林購入のニーズが増える背景を交えながら、不動産投資として山林を活用する方法や注意点について解説しました。要点は次の通りです。

  • 山林の取引価格は立地や立木の種類などによって異なる。
  • 投資先となる山林区画の将来性や地質、インフラ整備のしやすさなどを事前に調査し、収益性の高い売れる山林を選ぶ。
  • 山林の購入は「不動産投資会社」「森林組合」「山林売買サイト」などで可能。

山林は予想以上に安く手に入る不動産ですが、将来的に収益性の高い山林を選ぶには地籍調査や木材の状態の確認が必要です。不動産投資会社のなかには、山林売買の経験が豊富で、専門的な立場からのアドバイスを受けられるところもあります。本記事をぜひ、不動産投資としての山林売買の一歩としてお役立てください。

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八木 チエ

株式会社エワルエージェント 代表取締役
みんかぶ(不動産投資)プロデューサー

宅地建物取引士・2級ファイナンシャルプランナーなどの経験を活かし、第3者の立場で不動産投資をしていくうえで役に立つ情報をお届けします。

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