不動産投資管理

【徹底解説】購入者や入居者のUPにつながるマイソクとは?効果的な作り方のポイントを解説

2021/05/12
【徹底解説】購入者や入居者のUPにつながるマイソクとは?効果的な作り方のポイントを解説
  • 「マイソクを作成するときのポイントが知りたい」
  • 「マイソクの効果的な作り方を知りたい」

より不動産を効率よく売買、賃貸などをする際に、マイソクの作り方に大きく関わっています。

マイソクとは、物件の情報をわかりやすくまとめた資料のことで、主に募集広告や不動産業者間の情報伝達に利用されます。 

効果的なマイソクを作成することで物件の売却や入居者の募集の効果を上げることが期待できるため、不動産投資において非常に重要な要素です。

そのため、この記事では、マイソクの基礎知識やマイソクの効果的な作り方について詳しく解説していきます。ぜひ最後まで読んで頂き、参考にして頂けると幸いです。

マイソクとは?

マイソクとは不動産の売却や賃貸の入居者募集などに利用される広告チラシのことで、不動産の物件情報をわかりやすくまとめた紙の資料のことです。 

1枚の用紙に物件情報がわかりやすく掲載されており、写真や図面などを利用して見やすく工夫して作成されているのが特徴になります。

顧客への広告チラシだけでなく不動産業者間の情報伝達にも使用されているため、効果的に作成できているかどうかは非常に重要です

マイソクの目的

マイソクが作成されている目的は以下です。

  • 不動産業者が顧客の要望から物件を探すツールとして利用する
  • 物件を探している顧客への説明資料として利用する
  • 店舗内などに掲示して広告として利用する
  • レインズに物件投稿する図面として利用する
  • 新聞折り込みなどの広告チラシとして利用する

上記の中でも、特に物件を探している顧客への説明資料として利用するケースが多いです。

仲介業者が物件の購入者や入居者にマイソクを見せながら説明するため、出来次第で入居や売却の内覧数が変動します 

マイソクの掲載内容

マイソクに掲載されている内容は以下の表になります。

項目

内容

掲載例

建物の種別

アパートやマンションなどの建物の種類

アパート

建物の名前

マンションやアパートなどの場合は建物の名称を掲載

○○ハイツ○○室

間取り図

部屋数や部屋の大きさなどの図面

2LDK(図面で掲載)

設備

オートロックやインターネット回線などの設備

オートロックあり

アピールポイント

駅近などの立地やリフォームなどのおすすめのポイント

駅チカでリフォーム済み

所在地

建物詳しい住所

○県○市○町

築年数

物件が建てられたからの経過年数を掲載

築5年

外観写真

建物の外観を撮影して掲載

写真

価格

家賃や販売価格

家賃60,000円・1,000万円

担当者の連絡先

大家や管理会社の担当者の連絡先

000-0000-0000

最寄り駅

住居から最も近い駅を掲載

○○線○○駅

広告料

仲介業者にアピールするために広告料を掲載

広告料1ヶ月

HPの掲載の可否

仲介業者に向けてHPに物件掲載の可否を記入

HP掲載可能

ただし、上記の掲載内容はあくまで例になります。

例えば、賃貸の場合はさらに「鍵の場所」や「入居開始日」などの掲載があるのが一般的です。

効果的なマイソクの作り方 

前述したとおり、マイソクは入居者や購入希望者を募集するうえで非常に重要な資料です。

そのため、マイソクは入居者や購入希望者が増やすために、効果的な作り方をする必要があります。

では、どういったマイソクが効果的なマイソクなのでしょうか?

マイソクの作るポイントや良いマイソクと悪いマイソクの例を紹介していきます。

良いマイソクと悪いマイソク

良いマイソクと悪いマイソクを以下の表にまとめています。

項目

良いマイソク

悪いマイソク

ポイント

物件写真が見やすい

写真が小さく見にくい

物件の良さがひと目でわかる

物件の良さが伝わらない

案内図がわかりやすい

案内図がわかりにくく建物にたどり着けない

文字が大きく見やすい

文字が潰れている・小さい

色使いが目にやさしい

色使いが激しくチカチカする

レイアウトがすっきりとしている

レイアウトやデザインがゴチャゴチャしている

上記のように、ひと目で掲載されている内容がわかることが良いマイソクの条件です。

マイソクを作るときのポイント

マイソクを実際に作成する際のポイントは以下の5つです。

  1. 顧客と仲介会社の営業にアピールできること
  2. シンプルなデザインにすること
  3. 写真を豊富に使用すること
  4. セールスポイントをしっかり書くこと
  5. 情報を正確に書くこと

それぞれのポイントについて詳しく説明します。

①顧客と仲介会社の営業にアピールできること

マイソクは物件を探す人のためだけでなく、仲介をする不動産業者もさまざまな形で活用します。

そのため、入居者などの顧客と不動産業者の担当者の両方にアピールできることが重要です。 

例えば、仲介の不動産業者の営業がマイソクをひと目みて、気に入れば積極的に営業をしてくれます。

それにより、売却や入居の可能性が高まるはずです。

このように両者のことを考えて、それぞれに訴えかける内容やレイアウトのマイソクを作成することがポイントになります。

②シンプルなデザインにすること

マイソクで最も重要なのはわかりやすさです。

そのため、凝ったデザインやあらゆる情報を掲載する必要はありません。

初めてマイソクを作成する人はデザインにこだわった結果、かえって見づらくなってしまいます。 

こういったことを防ぐために、マイソクはシンプルにわかりやすく作成することを心がけましょう。

③写真を豊富に使用すること

写真を豊富に使用することは、物件の概要がよりイメージしやすくなるため、最も効果的です。

例えば、物件外観や部屋の中、周辺環境、眺望などの写真があれば、物件の状態が非常にわかりやすくなります。 

また、写真の撮り方を部屋がより広く見えたり、眺望の景色がきれいに見えたりするように撮るとより効果的です。そのため、写真の撮り方が非常に重要になります。 

上記のような理由から写真を専門家に依頼して、撮影してもらうケースも珍しくありません。適当に撮影せずに、こだわって撮影することをおすすめします。

④セールスポイントをしっかり書くこと

セールスポイントは、物件の入居者や購入者にアピールするために非常に重要です。

例えば、築古の物件であってもリフォームをしているなら、リフォームの詳細やこだわったポイントなどをアピールすることで入居者の増加が期待できます。

さらに、セールスポイントを書く際は、ターゲットを明確にして掲載することも重要です。例えば、ファミリー層には周辺の環境を詳しく掲載することでアピールできます。

一方で、上記のようなセールスポイントは、一人暮らしの方はそれほど重視しない条件です。

このように、物件がどういったターゲット層向けの物件かを考えて、そのターゲット層に向けてアピールできる表現になっていることが重要になります。

⑤情報を正確に書くこと

当たり前のことですが、掲載する情報が正確であることは非常に重要です。

例えば、○○駅から徒歩5分となっているのに、実際に歩いてみると10分以上かかる場合はマイソクの信頼性が疑われてしまいます。 

また、物件までの案内図が正確でないと、案内図だけでは物件にたどり着けないということにもなりかねません。

こういったことが続くと、物件自体に悪印象を持たれてしまいます。そのため、情報を正確に記載することは非常に重要です。

ちなみに、マイソクによく記載のある「現況優先」という言葉の使用も注意が必要になります。

現況優先とは、掲載されている内容と現況が違う場合、現況が優先されるというものです。例えば、間取り図の内容と実際に採寸した部屋の大きさが違うといった場合のリスク回避として記載します。

しかし、「現況優先」と掲載していることで、マイソクが不正確な可能性があると思われてしまうため、「現況優先」を使用する際は注意が必要です。

マイソクのレイアウト

マイソクのレイアウトの一例は以下の図になります。

○マイソクのイメージ図

一般的なマイソクのレイアウトのポイントは以下です。 

  • 右側に物件の名前や住所、家賃などの物件関する情報をまとめて掲載
  • 左側には外観写真や間取り図、設備写真、アピールポイントなどを掲載
  • 不動産業者の情報や不動産業者に向けた広告料などの情報を掲載

上記はあくまで一例ですが、よく使われているレイアウトになります。業者によって使われているフォーマット、カラーなども異なってきます。

マイソクは自分で作成できる?

マイソクは管理会社が作成するのが一般的ですが、自身で作成することも可能です。

ただし、自身作成するのはおすすめしません。 

自作するのは可能であるがおすすめしない理由

マイソクを自身で作成することをおすすめしない理由は以下の2つです。 

  • アピールポイントなどは市場の情報などを知っておく必要がある
  • 常に最新の情報を更新する必要がある

入退去の度に写真の入れ替えや募集条件を掲載しなおすのは、非常に手間がかかります。 

こういった理由から自作するのは難しいです。

ただし、手間がかかっても良いなら、自身で作成することで費用を抑えながら理想のマイソクを作成できます。

管理会社に作成依頼する方法が一般的

前述したようにマイソクは不動産会社、管理会社に依頼をする方法が一般的です。

会社ごとにマイソクのフォーマットがあるため、そのフォーマットにしたがって作成します。

ただし、会社によってはフォーマットが良くないケースや、反響が良くないケースがあります。

例えば、マイソクを作成した会社のやる気がなく、反響が少ない場合は入居者の増加にも繋がらないため、マイソクの修正依頼をすることが必要です。

修正依頼をする際は、ここまで紹介したポイントを参考にしてチェックし、修正依頼をしてみてください。

また、修正依頼をしても効果がないような会社である場合は、依頼先を変更するのも良い方法です。

まとめ

不動産投資においてマイソクは、不動産の購入者や入居者などの募集効果を上げる重要な書類です。

そのため、マイソクの効果的な作り方やマイソクの目的などを理解しておくことが重要になります。

不動産投資を成功させるためにも、ぜひこちらの記事で紹介したポイントを参考にして頂けますと幸いです。

八木 チエ

株式会社エワルエージェント 代表取締役
みんかぶ(不動産投資)プロデューサー

宅地建物取引士・2級ファイナンシャルプランナーなどの経験を活かし、第3者の立場で不動産投資をしていくうえで役に立つ情報をお届けします。

関連コラム