近年、会社員の方をはじめとしてさまざまな方が不動産投資を行うようになってきました。
今までは40代前後の方に人気のある不動産投資ですが、実は今は20代のうちから始める方が増えています。
そもそも20代のうちから不動産投資を始められるのでしょうか。また、どのようなメリットを享受できるのでしょうか。
こちらの記事で詳しく解説していきますので、ぜひ最後までお付き合いください。
近年、会社員をはじめとして多くの方が始めている不動産投資とはいったいどのようなものなのでしょうか。
投資手法としては、大きく2パターンあります。
1つ目は、投資用不動産を購入して、それを第3者へ賃貸に出して家賃収入を得ることでキャッシュフローを回していく手法です。
これを「インカムゲイン方式」と呼びます。
毎月得た家賃収入から、ローン返済や管理費、税金などの支払いを行い、差額を利益として得る形となります。
2つ目は、なるべく安く不動産を購入し、エリアの開発や人口動態などによって資産価値が上昇した後に売却し、その差額を利益として得る手法です。
こちらを「キャピタルゲイン方式」と呼びます。
キャピタルゲイン方式は、どちらかというと中級者~上級者向けの投資になります。
初心者の方は、インカムゲイン方式による手法から始める方がほとんどです。
近年では、中級~上級者の方まで含めて、手軽にできるインカムゲイン方式の方が主流になっています。
第1章で、現在の主流はインカムゲイン方式であるということを説明しました。
こちらの方法では、金融機関から融資を受け、家賃収入からローンを返していきます。
オーナーが直接家賃回収や、物件の管理、新規入居者募集などを行っているわけではなく、プロである管理会社へ任せているケースが多いのです。
そのため、オーナーがやることといえば、年に1度の確定申告や税金の支払い、月に1回程度の頻度で管理会社とコンタクトをとるくらいです。
よって、管理会社へ任せてしまえば、ほとんど手間がかからないということなのです。
こういった背景から、会社員の方で普段は本業をしながらでも、不動産投資を行うことが可能なのです。
不動産投資は、「高収入」で40代前後と少し年齢が高い方が行っているように感じる方も多くいらっしゃると思いますが、今は20代のうちから始める方が増加してきています。
不動産投資を行うメリットは、様々あります。
生命保険代わり、インフレ対策、レバレッジが効くので投資効率が良くなる・・・など上げられますが、ここでは一般的に言われているメリットではなく、20代のうちから始めることのメリットについて解説していきます。
最大のメリットは、長期的な資産形成が可能になるということです。
投資用不動産を購入する際には、金融機関から借り入れを行い、それを家賃収入で賄っていく手法が一般的です。
ローン返済が完了すると、その分だけ月々のキャッシュフローが増加するということになりますね。
例として、40歳から不動産投資を始めて、25年ローンを組んだとしましょう。
※ローン期間は、15年~35年で組むケースが多いです。
2,000万円を金利2.0%で借入をすると、月々の返済額は約85,000円となります。
繰上げ返済を行わなければ、65歳まで毎月約85,000円を返済し続けます。
ローンが完了する65歳以降は、毎月約85,000円のキャッシュフローが生まれることになります。
これが、不動産投資が「年金対策になる」と言われる所以です。
年金が毎年のように減り続けている中で、年金以外で8万円程度の収入があることは、生活にゆとりをもたせることにつながります。
では、20代から同様のケースで始めるとどうでしょう。
例えば、25歳の時点で先ほどのケースと同様の不動産投資(25年ローン)を始めたとしましょう。
15年早く始めているので、完済時年齢は50歳となります。50歳は、まだ現役バリバリです。
お子さんがいらっしゃる方は、大学に入学するかしないかの年齢の方が多いと思います。こうなると、年金代わりというより、生活費の補填的な要素の方が大きくなります。
高所得で富裕層の家庭を除いては、どの家庭も子どもの教育費を捻出するために家計を何とかやりくりしているのが現状です。
学費を何とかするために、夫婦揃ってバリバリ働いている家庭も少なくない世の中になりました。
そのような中、ローンが完済している物件で、家賃収入が85,000円入ってくると年間で100万円以上になります。
これは、非常に大きい金額です。
子どもが卒業して、社会に巣立った後は、教育費がかからなくなりますので、生活費の補填や老後への貯蓄や、娯楽などにお金を使うことができます。
また、20代から始めている方は、1つの物件のみではなく、物件の買い増しもしやすくなり、2つ以上の物件を所有している方も多くいらっしゃいます。
例えばローンを完済した物件を2つ所有していて、1つあたりの家賃収入が85,000円得られる物件であれば年間200万円、3つ所有していれば年間300万円のキャッシュフローです。
このように、早く始めておくと、長期的な資産形成が可能になるのです。
不動産投資を始める適切なタイミングは、いつなのでしょうか。
まず、年齢的な面で言えば、早ければ早い方がよいです。
理由は、前述のように資産形成の面から早く始めることによるメリットが非常に大きいからです。
自身が50代・60代になったときに、周りと大きな差をつけることにつながります。
こちらの記事を読んでいる方が20代であるならば、早速検討してみるとよいでしょう。
また、時期的な面で言えば、まさに今がチャンスといえます。その理由は、金利面です。
不動産投資を行う上で、借入をする際の金利は、利回りに大きなインパクトを与えます。
例えば、2,000万円を返済期間25年で融資を受ける場合、
金利2.0%の場合、月々の返済額:約85,000円、総返済額:約2,543万円
金利2.5%の場合、月々の返済額:約90,000円、総返済額:約2,692万円
金利3.0%の場合、月々の返済額:約95,000円、総返済額:約2,846万円
このような形で、同じ金額を同じ期間借入れたとしても、金利次第で月々の返済額や総返済額の金額が大きく変わってくるのです。
それでは、今の金利はどうなっているのでしょうか。
2021年4月27日に行われた日本銀行の黒川総裁の会見の中で、
短期金利について、政策金利残高に-0.1%のマイナス金利を適用
長期金利について、10 年物国債金利がゼロ%程度で推移するよう、上限を設けず必要な金額の長期国債の買入れを行う
と述べています。
簡単にいえば、金利は上がらないということです。
さらに、金利を上げるタイミングとして、「物価上昇率が2.0%を超えたら」と述べています。
しかし、これは5年以上前から言われていることなので、金融緩和を行いながらも、中々果たせていない基準なのです。
2020年に大流行した新型コロナウイルスの影響を受け、しばらくは経済が安定しないことが予想されます。
当面の間は、物価上昇率2.0%つまり金利上昇は難しいと予測できます。
超低金利かつ、それがしばらくの間は継続するであろう「今」が始めるチャンスと言えるでしょう。
出典:日本銀行
いかがでしたでしょうか。
20代のうちから、不動産投資を始めている方がいらっしゃる理由をご理解いただけたでしょうか。
早いうちからの不動産投資は、長期的な資産形成の面で非常に有利に働くといえます。
こちらの記事を読んで興味を持った方は、ぜひ不動産会社へ相談してみるとよいでしょう。