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不動産投資管理

もし管理組合の理事長になってしまったら?理事長の役割を分かりやすく解説

2021/07/21

区分マンションを所有していると、必ず管理組合に入らなければなりません。そしてこの管理組合はマンションごとに決められた方法によって理事会の役員を選出して、選出された役員は管理組合の運営を行います。

では区分マンションを投資目的で持っている場合に理事長になってしまったら、理事長としてどのような役割を果たさなければならないのでしょうか。

この記事では、区分マンション投資を行っているマンションの理事長になったときにどのようなことをする必要があるのか、断ることはできるのかといった点などについて解説していきます。

ぜひ最後までお付き合いいただき、区分マンション投資を行う際の一助として頂ければ幸いです。

管理組合とは

管理組合とは、その区分マンションを所有している人全員に加入の義務がある組合です。このことは、建物の区分所有等に関する法律(区分所有法)の第3条により定められています。そのため、区分マンションの所有目的が居住ではなく投資であっても加入しなければなりません。所有者全員で、マンションの資産価値を守っていくことが義務付けられているのです。

分譲賃貸マンションとしてそのマンションに居住している人は、組合に加入する必要はありません。

管理組合の仕事は、「マンション全体の資産価値を守ること」です。そのためにエレベーターや駐車場、エントランスなどの共有部分の維持・管理です。ただし実際の維持・管理は管理会社に委託している例も少なくありません。

この管理組合の運用を行うのは、主に選出された「理事会」の役員です。理事長とは、この理事会の代表者のことを言います。

参考:建物の区分所有等に関する法律 | e-Gov法令検索

管理会社と管理組合の関係

管理組合の組合員にも日々の仕事や生活があるため、組合員だけで共有部分の管理を行うのはなかなか難しいものがあります。そのため、管理会社と委託契約を交わして管理業務の一部または全部を管理会社に代行してもらうことがほとんどです。

しかし委託するのは管理組合なので、管理会社は管理組合の指示のもとに物件の維持・管理を行うため、管理会社が独断で依頼されていない部分の維持や管理を行うことはできません。マンション管理の最終的な責任は、あくまでマンションの管理組合が負うことになります。

中古の区分マンションの管理状況は、買い主にその物件を取り扱う不動産業者が必ず重要事項説明として説明することが義務付けられているので、管理組合が責任をもってしっかりとマンションの維持・管理を行っていないと、物件を売却するときに思うように値段がつかない、または買い主が見つからないといったことが起こる可能性も出てきます。

管理組合には、管理会社を上手に使って物件の資産価値の維持に努める責任があります。このような理由から、管理組合は業務を委託する管理会社を変えることもあります。

管理組合の理事長の役割

理事長に限らず管理組合の役員になったら、月に一回程度開催される理事会に参加して、マンション内の問題について話し合い解決したり、管理会社からの報告を受けたりする必要があります。

マンション内で起こった問題に関しては、マンショントラブルの専門家であるマンション管理士に相談して解決するという方法をとっている管理組合もあるので、マンション内の問題解決業務は行っていない管理組合もあります。

その中で理事長は管理組合を代表する立場にあり、これらのさまざまな業務を統括しなければなりません。その具体的な内容は、理事会や総会の招集と議事進行以外にも、理事会での調整役や管理会社をはじめとした外部業者の窓口になることなどがあります。

しかし、理事長にはすべての権限が任せられているわけではないので、物事を進めるためにはその都度理事会で協議を行ったり、管理組合の最高意思決定機関である総会の承認を受けたりする必要があります。特に管理費や修繕積立金の値上げなどのマンション全体に影響を及ぼす問題については、総会で決議することになります。

理事長を含む理事会の役割には、管理組合の代表として大規模修の計画を立てたり、管理費を決めたり、共有部分の利用のためのルールを決めたりなど、マンション全体の維持と管理や運営のためのさまざまな事柄について話し合いを行い、決定を行うというものがあります。

理事長になると報酬が出る?

国土交通省が平成25年度に行ったマンション総合調査の結果によると、理事長を含めた役員に報酬を支払っている管理組合は全体の20.6%となっています。その中でも役員報酬の金額が役員全員一律の場合には、その役員報酬は平均で1か月あたり約2,600円、役員報酬の金額が一律でない場合には、理事長の報酬は平均で1か月あたり約9,200円となっています。

しかし役員報酬を支払う管理組合は少なく、その割合はマンションの完成年次が新しくなるほど低くなってきています。

出典:国土交通省

理事長になることを辞退または拒否することはできる?

マンションの管理組合の理事長など役員の担当は、輪番制、公募による専任、相互の推薦などによって決められます。
特に輪番制の場合は、区分マンションを長期に渡って保有し続ける場合には、一度は担当が回ってくると思っていたほうがいいでしょう。

管理組合は組合員の協力のもとに運営が成り立っているので、正当な理由がないのに理事長になることを拒否してしまうと、他の区分マンションの所有者との関係が悪くなることも考えられます。

毎月の理事会への参加などが可能な場合は、その区分マンションに居住していなくても理事長を引き受けておいたほうが良いでしょう。理事長職に就くことで、所有している区分マンション全体の管理状況や管理費の使い道などを把握することができるので、理事長になることにはメリットもあります。

しかし所有している区分マンションと自分の居住地が遠く離れていて、理事長になることで本業や生活に支障をきたす場合には、辞退することもできます。このような正当な理由での事態であれば、他の所有者との関係が悪くなることも避けることができるでしょう。

しかし、所有している区分マンションが居住地から遠方にある場合でも、年に一度の総会には参加することをおすすめします。総会に参加することで、所有している区分マンションの管理状況などを正確に把握しておくことは、不動産投資を行う上で非常に重要だからです。

まとめ

ここまで、マンションの管理組合と理事会、理事長の役割や管理会社の関係について解説してきました。理事長の立場とその仕事、理事会、管理組合との関係や選ばれ方などについてお分かりいただけたと思います。

マンションは、管理を買う」ものであるとも言われます。そのため、理事長をはじめとした理事会や管理組合がしっかりと機能していないと、マンション全体の資産価値の低下につながりかねません。

もし、区分投資を行っているマンションの理事長に選出されたら可能な限り引き受けて、どうすれば自分が所有しているマンションの資産価値を保つことができるかということを考え、実行することでマンション投資に関する考えが変わってくるかもしれません。

この記事で解説してきたマンション管理組合と理事長の役目をしっかりと把握し、読者の皆様が理事長に選出された際の参考として頂ければ幸いです。

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八木 チエ

株式会社エワルエージェント 代表取締役
みんかぶ(不動産投資)プロデューサー

宅地建物取引士・2級ファイナンシャルプランナーなどの経験を活かし、第3者の立場で不動産投資をしていくうえで役に立つ情報をお届けします。

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