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選手村跡地がオリンピック後にタワマンに転用!人気が再加熱しているタワーマンションについて解説!

2021/09/14
選手村跡地がオリンピック後にタワマンに転用!人気が再加熱しているタワーマンションについて解説!

新型コロナウイルスの感染拡大を受け、2020年に開催が予定されていた東京オリンピック。1年の延期の末、先日閉会を迎えました。

オリンピックで利用された選手村跡地は、延期の関係で引き渡しが遅れてしまうなど、様々な問題があり一時販売がストップしていましたが、2021年の秋に販売再開されることになったそうです。

このタワマンの人気や販売価格などは、どの程度なのでしょうか。また、投資としては適しているのでしょうか。こちらの記事で解説していきますので、購入を検討されている方は最後までお付き合いください。

選手村の跡地に出来るタワマンとは?

東京オリンピック・パラリンピックの選手村としての活用後、新築住宅として「HARUMI FLAG」が完成予定となっています。

HARUMI FLAGの中の住宅としては、「SUN VILLAGE」、「PARK VILLAGE」、「SEA VILLAGE」という3つの分譲マンションのほか、「PORT VILLAGE」という賃貸マンションが建設されます。

さらに、商業施設や小学校・中学校、客船ターミナルや2つの公園が設置されるなど、非常に魅力のあるエリアに生まれ変わる予定です。

出典:HARUMI FLAG

実に4,145戸もの分譲住宅が完成するとあって、日本中の投資家からも注目を集めています

出典:三井住友レジデンシャル

2021年11月にSUN VILLAGEの1,089戸、SEA VILLAGEの686戸の計1,775戸の販売が開始されることになっており、いずれも竣工は2023年の秋、入居は2024年の3月が予定されています。

また、公表されている販売価格は4,900万円台~22,900万円台となっています。

当サイトのプロデューサーである、八木チエのYou Tubeチャンネル「不動産投資の女神チャンネル」にて、分かりやすく解説する動画も公開しておりますので、ぜひご覧ください。

参照:不動産投資の女神チャンネル

首都圏におけるタワマンの販売動向は?

少し前まではタワマンの人気はかなり高かったのですが、武蔵小杉のタワマン問題からはじめ、タワマン離れが起きているのではないかとも言われています。これからタワマンの購入はいかがでしょうか。

不動産経済研究所が公表している「超高層マンション動向 2021」で階数が20以上のタワーマンションの年次別の計画棟数・戸数が掲載されています。

出典:株式会社 不動産経済研究所

2021年に完成予定のタワマンが8,587戸、2022年に完成予定のタワマンが9,781戸となっています。

コロナ前の2017年が5,900戸、2018年が5,680戸、2019年が8,547戸であったことを考えると、その数は減るどころか増加傾向にあると考えることが出来ます。

2021年以降で、81,825戸もの戸数が計画されていることは、改めてタワマンのニーズの高さを思い知らされるところと言えるでしょう。

タワマンは不動産投資に適している?メリットとデメリット

タワマンは不動産投資に適しているのでしょうか。メリットとデメリットについてみていきましょう。

タワマンのメリットは、資産価値が高く、出口戦略でも有利になることです。居住用不動産、投資用不動産に関係なく、新築物件で購入すると年数が経過していくにつれて価格が下落していきます。そのため一般的な区分マンションでは、不動産投資を行うなら新築よりも中古の方が良いとする声が多く存在します。

一方、タワマンは中古となっても比較的高値で売却することができます。依然としてタワマンは非常に人気があり、一般的な区分マンションと比較すると買い手が付きやすいからです。

また、家賃も高額で設定することが出来る可能性が高いです。家賃を多く取れることで利回りが上がり、収益をあげていくことが可能になります。

このように、出口戦略が立てやすい、家賃を高く設定することが出来て利回りに寄与する可能性が高いことは、不動産投資をする上で大きなメリットといえます。

一方、タワマンのデメリットは一般的なマンションと比較するとコスト面がかかる可能性があることです。

エレベーターをはじめ、全ての設備が一般的なマンションとは異なり、スケールが大きいため管理費や修繕積立金などは、割高となります。修繕積立金は、大規模修繕のためにマンションの所有者たちから毎月徴収しているお金ですが、この金額が割安なマンションでは、今後修繕費が不足しオーナーたちから徴収される可能性も秘めています。

デメリットを認識したうえで、収支シミュレーションをきちんと行ったうえで不動産投資をすれば、失敗する可能性を軽減することができます。

タワマン投資で失敗しないために注意すべき3つのポイント

ここでは、タワマン投資で失敗しないために注意すべき3つのポイントをお伝えします。

低層階ではなく高層階を選ぶ

入居者からすると、タワマンの最大の魅力は「景観の良さ」です。部屋から窓の外を見た景色が、他にない差別化要素になります。

低層階だと、他のマンションと比較した際に景観はさほど変わらず、差別化の要素にはなりえません。むしろ管理費や修繕積立金の面で不利になってしまう懸念があります。

そのため、タワマンを不動産投資で購入する際には、高層階を選ぶようにしましょう。価格は高層階の方が高くなりますが、家賃設定で解決できる可能性が高いです。

売出しが盛んに行われているタワマンには要注意

売出しが盛んに行われているタワマンの購入に際しては、一歩立ち止まって考える必要があります。

一般的には売り物件が出ているのは、それほど気にすることではないですが、なんでここまで売りに出される個数が多いのか、住んでみないと分からない落とし穴があるのかなど、売りに出されてしまっている背景を読み解く必要があるのです。思うように入居者がつけられていない可能性も否定できません。

例えば、「なかなかエレベーターが来ない、移動するのに時間がかかる」、「電波が入りにくい」など購入前には、分からなかった問題がある可能性があります。

本来は資産価値が高く、人気のあるタワマンはオーナーとしては手放したくないものです。そのような中で、多く売られてしまっている物件には注意しましょう。不動産投資家にとっても、本当に良いタワマン物件は、なかなか売りに出ていないマンションです。

事前のシミュレーションを念入りに

同規模の床面積のマンションと比較すると、タワマンは物件価格、家賃収入、管理費、修繕積立金などお金に関することのスケールが異なります。特に、コスト面については読み違えると利回りがほとんどないどころか、マイナスになってしまい、不動産投資の成功から遠のいてしまうことになります。

ぜひ、収支に関してのシミュレーションを念入りに行っていただき、タワマンでの不動産投資を始めていただくことをオススメします。

タワマン投資をオススメしたい方

最後にタワマン投資をオススメしたい方をピックアップしました。ぜひ参考にしてみてください。

相続税対策を行いたい方

2億円を現金のまま相続するのと、2億円分を不動産に変えて相続するのとでは、相続税に差が生まれます。

現金よりも不動産の方が相続税を圧縮することができるのは、皆さんご存知の通りです。相続税は相続税評価額を元にして決定されますが、タワマンは実際の売買価格と相続税評価額の差が、一般的なマンションと比べるとその開きが大きい傾向にあります。つまり、同じ金額を投じて不動産を購入しても、タワマンの方が相続税評価額を低く抑えられる可能性があるということになります。

このように、相続税対策を考えている方にはタワマン投資がオススメです。

安定的な資産を保有したい方

タワマンを含む、中古マンションの販売価格は右肩上がりで推移しています。今後も都心は、人口が増加していく見込みとなっており、需要はしばらく継続すると見て良いでしょう。需要が続く限りにおいて、資産価値は維持されます。

株式投資やFX投資などでは、リターンを望める可能性がある一方で、リスクもそれなりにあります。下手をしたら、資産がなくなってしまう可能性もあり、まさにハイリスクハイリターンです。タワマン投資は安定的な資産保有という意味においては、強みのある投資先になります。

まとめ

オリンピック後に選手村の跡地に出来るタワマンは、非常に魅力的な物件です。今年の11月から販売開始となりますが、多くの方が購入に向けて考えていることが予想されます。

不動産投資においてタワマンを投資先とする場合にメリットやデメリット、失敗しないために注意すべきポイントについて説明させていただきました。タワマンへの投資を考えている方にとって、こちらの記事が参考になりましたら幸いです。

八木 チエ

株式会社エワルエージェント 代表取締役
みんかぶ(不動産投資)プロデューサー

宅地建物取引士・2級ファイナンシャルプランナーなどの経験を活かし、第3者の立場で不動産投資をしていくうえで役に立つ情報をお届けします。

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