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不動産投資とは

日本の人口が減少していく中で、不動産投資に未来はあるのか?

八木 チエ
2020/09/15

日本の人口減少が進んでいく中で、不動産投資をするのは、やめた方が良いという声もあれば、人口が集中している都市圏であれば、まだまだ大丈夫という声もあります。

さて、どちらがいったい正しいのでしょうか。

この記事では、日本における人口減少の実態と、今後の不動産投資に魅力があるのかどうかについて解説していきます。

日本における人口減少の実態

不動産投資は、人口が増えている地域の物件を購入することが基本です。

住宅の需要は、人口に比例して増えるといえるからです。

反対に、人口が減っている地域では、中々借り手がつかず苦労するでしょう。

しかし、皆さんご存知の通り日本では人口の減少が続いています。

2020年8月20日に総務省統計局から発表された総人口は、2020年8月1日現在の概算値で、1億2593万人となっており、前年同月に比べて29万人も減少しています。

また、2020年3月1日現在の確定値が以下の通りです。

年齢区分
人口
前年同月比較
15才未満 1513万人 ▲20万4千人(▲1.33%)
15才〜64才 7481万3千人 ▲38万5千人(▲0.51%)
65才以上 3601万9千人 30万3千人(+0.85%)
総人口 1億2596万2千人 ▲28万7千人(▲0.23%)

出典:総務省統計局

人口が減っている日本において、不動産投資を行うことは、やめた方がよいのでしょうか。次の2章をみていきましょう。

日本の人口今後の推移

日本の人口推移予測

日本の総人口は、2004年の12月をピークに減少し始めています。下の表にある通り、今後も増えることはなく、減少の一途をたどる見込みです。

2050年には、9,515万人と1億人を割り込み、2100年には4,771万人と5,000万人すら割ってしまうのではないかという、恐ろしい予測が出ています。

出典:総務省

世代別の人口推移はどうなるか?

人口減少を「年少人口」、「生産年齢人口」、「老年人口」の世代別に見ていくと、年少人口(0才~14才)と、生産年齢人口(15才~64才)は、今後減少の一途をたどります。老年人口(65才以上)も2045年頃までは増加していくものの、その後減少に転じる見込みです

出典:国立社会保障・人口問題研究所

今後、投資用物件を購入する際には、人口が増える地域であること、特に生産年齢人口が減らない地域であることが重要になってきます。

今後人口が増加する地域

国立社会保障・人口問題研究所によると、2030年までに人口が増加する地域は、東京都と沖縄県のみとされています。

東京都と沖縄県以外の残り45道府県は、2020年以降は減少していく見込みです。東京都と沖縄県でさえ、都や県全体で見ると2030年以降は減少に転じてしまいます。

出典:国立社会保障・人口問題研究所

①2015年と比較して2045年の人口が110%以上増加することが予想されている首都圏の自治体

以下は、2015年と比較して2045年の人口が「110%以上」増加することが予想されている首都圏の自治体です。

※(  )内は増加率です。
※増加していても、人口10万人に満たない自治体は除外してあります。
※東京23区は10万人に満たなくとも、記載してあります。(千代田区は7万人)

■茨城県

  • つくば市(7.0%)

■埼玉県

  • さいたま市(1.7%)
  • 川口市(1.6%)
  • 戸田市(5.8%)
  • 朝霞市(5.0%)
  • 三郷市(0.2%)
  • ふじみ野市(4.3%)

 ■千葉県

  • 千葉市中央区(0.9%)
  • 千葉市緑区(7.1%)
  • 木更津市(0.8%)
  • 流山市(14.7%)
  • 浦安市(0.3%)

■東京都

  • 千代田区(32.8%)
  • 中央区(34.9%)
  • 港区(34.4%)
  • 新宿区(1.3%)
  • 文京区(13.3%)
  • 台東区(16.4%)
  • 墨田区(5.4%)
  • 江東区(16.7%)
  • 品川区(14.2%)
  • 目黒区(8.2%)
  • 大田区(4.6%)
  • 世田谷区(1.2%)
  • 渋谷区(8.3%)
  • 杉並区(4.6%)
  • 豊島区(0.9%)
  • 荒川区(7.9%)
  • 板橋区(8.6%)
  • 練馬区(10.1%)
  • 三鷹市(3.7%)
  • 調布市(2.0%)
  • 小金井市(0.7%)

■神奈川県

  • 横浜市鶴見区(9.2%)
  • 横浜市神奈川区(2.2%)
  • 横浜市西区(4.6%)
  • 横浜市港北区(8.8%)
  • 横浜市都筑区(4.7%)
  • 川崎市川崎区(4.9%)
  • 川崎市幸区(9.6%)
  • 川崎市中原区(11.7%)
  • 川崎市高津区(10.0%)
  • 川崎市麻生区(1.7%)

出典:国立社会保障・人口問題研究所

②2015年と比較して2045年の生産年齢人口が増加することが予想されている首都圏の自治体

しかし、人口が増えているだけでは、不動産投資に適したエリアかどうかは分かりません。

先述したように、重要なのは生産年齢人口(15才~64才)が増加しているかどうかです。

さらに詳しく見ていきましょう。以下は、2015年と比較して2045年の生産年齢人口(15才~64才)が増加することが予想されている市区町村です。

日本全体で見ると、生産年齢人口の大幅減少が予想されている中で、首都圏の中でも、こんなにも増える地域があります。不動産投資をするためには、こういった地域で物件を購入していくことが重要と言えます。

※(  )内は増加率
※増加していても、人口10万人に満たない自治体は除外してあります。
※東京23区は10万人に満たなくとも、記載してあります。(千代田区は7万人)

■埼玉県

  • 戸田市(0.6%)

■千葉県

  • 流山市(4.1%)

■東京都

  • 千代田区(18.6%)
  • 中央区(21.0%)
  • 港区(18.8%)
  • 文京区(3.3%)
  • 台東区(8.1%)
  • 墨田区(1.8%)
  • 江東区(7.9%)
  • 品川区(6.0%)
  • 目黒区(0.6%)
  • 荒川区(3.4%)

■神奈川県

  •  川崎市中原区(0.2%)

やはり、東京都は強いです。

特に、都心三区と呼ばれている千代田区・中央区・港区の生産年齢人口の増加率が目をひきます

出典:国立社会保障・人口問題研究所

今後人口が減少する地域

続いて、人口が減る地域を見ていきます。

赤くなっているところは、減少率が大きいところです。(マイナス5%以上)

こうして見ていくと、北海道・東北・四国地方は、今後の人口減少が著しい地域であることがわかります。

もちろんこの地域の中で、人口が増える自治体も存在しますが、こういった地域では、不動産投資をやるのはあまりオススメできないと言えるでしょう。

出典:国立社会保障・人口問題研究所

日本の今後の世帯数の推移は?

続いて、日本の今後の世帯数を見ていきます。

人口が減少していく中で、世帯数もそれに比例して減少していくものと考える方が多いと思います。確かに世帯数は減少していきますが、内訳を見ると、あることに気づかされます。

それは、「単独世帯」の数です。2020年が19,342世帯に対して、2040年が19,944世帯となっており、わずかとはいえ増加しているのです。

「夫婦のみ」は、わずかに減るものの、横ばいといってよいと思います。「夫婦と子」については、現在よりも間違いなく減少していきます。

つまり、今後投資用不動産の購入をするのであれば、部屋数が多い物件ではなく、単独や夫婦のみが住めるような物件がオススメということになるのです。

出典:国立社会保障・人口問題研究所

今後のニーズはどうなっていくのか?

先述の通り、「単独世帯」や「夫婦のみ」にターゲットを絞ると良いでしょう。1K~1LDKの間取りがオススメです。

上記の間取りであれば、今後もニーズが大きく減ることは考えにくいです。

また、「利便性」も意識しておくことも大切です。単独者や年を召した夫婦であれば、駅の近くまたはバス停の近くの物件は、ニーズがあるでしょう。スーパー、病院などが近くにあることも重要視する可能性が高いと思われます。

まとめ

日本における人口減少の実態やその今後の推移、そして今後の不動産投資を行っていくのが大丈夫なのかどうかについて解説してきました。

日本全体の人口は減少しているものの、人口が増えている地域の選定及び世帯数に応じた物件タイプの購入を意識していけば、決して危険ではないことをご理解いただけたと思います。この記事で解説したことに留意して、不動産投資を行ってみてはいかがでしょうか。

八木 チエ

株式会社エワルエージェント 代表取締役
みんかぶ不動産プロデューサー

宅地建物取引士・2級ファイナンシャルプランナーなどの経験を活かし、第3者の立場で不動産投資をしていくうえで役に立つ情報をお届けします。

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