不動産投資管理

家賃保証会社とは?利用する際のメリット・デメリットを紹介!

2020/09/24
家賃保証会社とは?利用する際のメリット・デメリットを紹介!

入居の際の審査や家賃の滞納による回収などは、貸主(オーナー)にとっての負担が大きいものになります。この負担を代わりにやってもらえる家賃保証会社は、貸主(オーナー)にとっては大変ありがたい存在です。しかし、どうやって選んだらよいか分からないという方も多いようです。

この記事では、「家賃保証会社を利用するにあたって」のメリットやデメリット及び留意点を紹介していきます。

家賃保証会社とは?

賃貸契約を結ぶ際に、基本は、借主(入居者)に連帯保証人を立ててもらうことになります。

オーナーの皆さんにとっては、連帯保証人というのは、家賃の滞納や諸問題が発生した際の「最後の頼みの綱」です。

しかし、最近では、家族間や親族間の関係が希薄になってきている、または高齢化が進んでいるなどの理由によって、連帯保証人を立てることが出来ない入居希望者が多くなってきていると感じていらっしゃるオーナーの方も多いのではないでしょうか

このような事情を解決してくれるのが「家賃保証会社」です。

家賃保証会社に依頼することで、連帯保証人代わりの役割を果たしてくれます。

これがあることで、オーナーの皆さんも安心して物件を貸すことができるでしょう。

業者は数多くありますので、貸主(オーナー)として選ぶ際には以下のメリット・デメリットに留意して選ぶと良いでしょう。

家賃保証会社を利用することのメリット

安定的に家賃収入が見込める

万が一、借主(入居者)が何らかの理由で家賃を滞納したとしても、保証会社の方から補てんしてもらえますので、家賃がずっと入ってこないというリスクはなくなります

貸主(オーナー)に代わって家賃督促をしてもらえる

万が一、借主(入居者)が家賃の滞納をした場合に、貸主(オーナー)に代わって借主(入居者)に対して家賃の督促をしてくれます

家賃の督促は、時間も労力も消費し大変手間のかかる業務ですが、これを代わりにやってくれるだけで、貸主(オーナー)にとっては大きなメリットです。

家賃保証以外にもさまざまな保証がある

家賃回収業務をきちんと行っていたにも関わらず、借主(入居者)の家賃不払いによって、万が一訴訟に発展してしまうこともあります。

その時の裁判費用を負担してくれます

また、前の入居者が退去したのち、次の入居者に貸すための原状回復にかかる費用や、不要な残置物の撤去にも、費用がかかってきますが、それも負担してくれる会社もあります。

家賃保証会社を利用することのデメリット

保証委託料次第では、競合に負けてしまう

せっかく、物件を気にいってもらい入居の意志があっても、保証料の金額がネックになり、他の物件に決められてしまうケースもあるようです。

入居者にとっては、保証委託料の負担は決して軽いものではありません。

連帯保証人をつける時と比べて、余計に費用がかかってしまう

連帯保証人をつける場合、連帯保証人から貸主(オーナー)に費用を支払うことはあったとしても、貸主(オーナー)から連帯保証人に費用を払うことはまずないです。

しかし、家賃保証会社を利用する場合には、契約段階で多少のお金を支払う必要があります

家賃保証会社を探すのに時間がかかる

家賃保証会社は、いくつもあります。

適当に探してしまえば時間もかかりませんが、貸主(オーナー)自身のためにも、いくつかの会社を比較検討しなければなりません。

家賃保証会社を利用するときの留意点

不動産会社が代理店になっているため、不動産会社を通す

利用する際の留意点として、貸主(オーナー)と家賃保証会社は、直接やりとりができません。不動産会社が代理店となっているため、不動産会社を通しての申込みが必要になります

どんなに規模が小さくても家賃保証会社をつける

保証会社に払う費用がもったいないということで、つけない方もいるようです。

このようなやり方は、リスクが高いです。

入居者の家計が急変する可能性は、常にあります

一番のダメージは、「賃料」が全く入ってこないことです。

確実に賃料収入を得るために、家賃保証会社をつけることをオススメします。

サブリースを利用する際は、十分に注意を!

サブリースとは、「又貸し」や「転貸」のことです。

不動産の賃貸においては、転貸を目的とした「一括借上」のことをサブリースと言うことが多いです。

貸主(オーナー)が所有している物件を丸ごと不動産会社が借りて、そこを入居者に又貸しするという契約になっています。

本来、賃貸契約は貸主(オーナー)と入居者との間で交わされるものですが、このサブリース契約はその間に不動産会社が入ることになります。

不動産の賃貸を行うにあたって、最も避けなければいけないリスクは「空室」です。

サブリースは、そういった貸主(オーナー)のニーズに応えたもので、「空室であっても家賃を受け取れる」ことが最大のメリットです。

しかし、不動産会社が間に挟まっているため、家賃が満額入ってくることはありません

高くても家賃の90%、低いところは70%を割るようなケースもあります。

不利な条件でサブリース契約を結んでしまうと、大きな赤字になる懸念があります。

また、契約内容の見直しの際に、「近隣の相場が下がっている」などの理由で、貸主(オーナー)に入ってくるお金が大きく減らされる可能性があります。契約期間の縛りがあったり、契約ができなかったりするケースもあります。利用する際は、契約内容に注意が必要です。

家賃保証会社利用までの流れ

家賃保証会社利用までの流れ

まずは、気になる家賃保証会社へ問い合わせます

家賃保証会社の担当者と打ち合わせを行い、保証内容や手続きなどについて説明を受けます。

その後、業務協定契約を結ぶという流れになります。

家賃保証は貸主(オーナー)にとって、とても魅力的なものです。

一方で、借主(入居者)にとっては、費用や手続きが負担になってしまうという部分もあります。

それが原因で賃貸契約にまで至らないというケースもあるようです。

借主(入居者)の手続きがスムーズに進むように配慮するようにしましょう。

家賃保証会社は、どのようにして選べばいい?

万が一の際に家賃を保証してくれる会社です。

資金面で不安のある会社や、単に金額が低い等で選ぶことは後々トラブルの元になりますので、避けた方が良いでしょう。

口コミサイトなどで、評価がされている会社を選ぶようにしましょう

もちろん、サービスの手厚さも欠かせません。

一方で、「サービスが手厚い=保証料も高い」という傾向は否めません。

保証料が高いと、借主(入居者)募集のハードルが上がってしまうので、「サービス」・「保証料」の両面からバランスの取れている最適な家賃保証会社を選ぶようにしましょう

まとめ

いかがでしたでしょうか。

貸主(オーナー)をやっていくにあたっては、家賃滞納は最大のリスクです。

こればかりは、経験を積んでも対策を取っても完璧に回避することは難しいです。

いかに、ダメージを軽減するかを念頭において、リスクヘッジを行うと良いでしょう。

家賃保証会社利用のメリットやデメリット及び留意点を理解した上で、家賃保証会社を利用することが肝要です。

八木 チエ

株式会社エワルエージェント 代表取締役
みんかぶ(不動産投資)プロデューサー

宅地建物取引士・2級ファイナンシャルプランナーなどの経験を活かし、第3者の立場で不動産投資をしていくうえで役に立つ情報をお届けします。

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