不動産投資とは

不動産投資が割りに合わないって本当?不動産投資に向いていない人や費用対効果が悪くなるケースについて解説

2021/08/12
不動産投資が割りに合わないって本当?不動産投資に向いていない人や費用対効果が悪くなるケースについて解説
  • 「不動産投資が割りに合わないって本当?

  • 「不動産投資に向いていない人とは?」

不動産投資を始めたいと思っている方の中には、上記のような疑問を抱えている方は少なくありません。

インターネットやSNS上を見ると、不動産投資は割に合わず向いていない人が投資をすると大損するといった書き込みが多いためです。

では、本当に不動産投資は割りに合わないのでしょうか?

結論から言うと、不動産投資が割りに合わないということはありません
ただし、当然投資であるためリスクがあるのは事実です。また、このリスクが割りに合わないという原因でもあります。

そのため、リスクを理解して把握して対策を講じることが重要です。

そこで、この記事では、「不動産投資が割りに合わない理由とその対策」や「向いていない人の特徴」について詳しく解説していきます。これから不動産投資を始めたい方はぜひこの記事を参考にしてみてください。

不動産投資が割りに合わないと言われる理由

不動産投資が割りに合わないと言われる理由には、主に以下の4つがあります。

  • 空室のリスクによってキャッシュフローが悪化する可能性がある

  • 中古物件投資で大規模修繕費用が掛かる可能性がある

  • 入居者トラブがある可能性がある

  • 不動産投資会社に騙される可能性がある

それぞれについて説明していきます。

空室リスクによってキャッシュフローが悪化する可能性がある

不動産投資を行ううえで、懸念するべきリスクのひとつが空室リスクです。

空室リスクとは投資用物件の部屋が空室になることで、家賃収入が減少することや無くなることを指します。

仮に投資用に購入したアパートの半分の部屋が空室になると家賃収入が半分になってしまうため、不動産投資ローンを利用している場合には家賃収入よりも返済額のほうが高額になる事態になりかねません。

このような事態になると、ローンを返済するために自己資金を持ち出す必要があるため、キャッシュフローが悪化します。

空室のリスクによってキャッシュフローが悪化する事態を避けるためには、投資用物件を購入する際に、立地が良く賃貸需要が高い物件を選ぶことが重要です。

中古物件投資で大規模修繕費用が掛かる可能性がある

中古物件に投資をする場合に懸念されるのは、修繕リスクです。

修繕リスクとは、建物や設備の老朽化によって多額の修繕費用が掛かることを指します。

中古物件の場合は新築物件と比べて値段が安い代わりに築年数が経過しているため、建物や設備が老朽化しているものが多いため注意が必要です。

慎重に物件を選ばないと購入してすぐに大規模修繕が必要になる事態になりかねません。

こういった事態になってしまうと、不動産の購入費だけでなく大規模修繕費も必要になるため、当初の予定よりも多額の資金が必要になってしまいます。

修繕リスクによる多額の資金の持ち出しを避けるためには、物件を購入する前に過去の修繕記録の確認や、住宅診断などで物件の状態を把握するようにしてください。

入居者トラブルがある可能性がある

入居者とトラブルになる可能性も、不動産投資を行ううえで懸念するべきリスクです。

例えば、入居者が家賃を滞納していると投資物件から得られる家賃収入が少なくなったり、中にはもらえない事態になることもあります。

そうなると前述の空室のリスクでも説明したように、キャッシュフローが悪化するという状況になりかねません。

入居者とのトラブルを避けるためには、入居審査を厳しくすることや、信頼出来る管理会社と契約することが重要です。

不動産投資会社に騙される可能性がある

インターネット上でもよく見かけるリスクのひとつが、不動産投資会社に騙されるリスクです。

不動産投資会社は多くの会社があるため、中には一部悪質な会社もあります。

例えば、販売している投資用不動産をよくみせるために、不動産投資で重要なレントロール(不動産の賃貸借条件を一覧表にした書類)を改ざんして、物件が満室になっているようにみせる手口です。

他にも、海外不動産投資で実態のない不動産に投資をさせるなど、非常に悪質な手口で騙してくるケースもあります。

このように不動産投資会社に騙されないためには、投資会社のホームページから資本金や住所、実績などを確認することが重要です。

不動産投資で騙そうとする不動産投資会社は、実態がないことが多いため、必ず取引を行う前にホームページなどで確認するようにしてください。

不動産投資はポイントを押さえれば割りに合わないことはない

不動産投資を行う際に以下のポイントを抑えておくことで、巷で割りに合わないと言われるような事態になることを避けることが可能です。

  • 不動産投資のリスクを把握する

  • 信頼出来る不動産会社を見つける

  • 不動産投資の失敗事例を知っておく

  • メディアやセミナーなどで不動産投資の基礎知識を身につける

  • 自己資金に見合った投資を行う

それぞれについて説明していきます。

不動産投資のリスクを把握する

前述したような割りに合わない事態に陥るのは、不動産投資のリスクを把握していないことが原因であることが多いです。

そのため、不動産投資のリスクとその対策について正しく理解することが重要になります。

不動産投資のリスクとして代表的なものは以下の7つです。

  • 空室のリスク

  • 経年劣化による家賃低下のリスク

  • 自然災害のリスク

  • 修繕のリスク

  • 金利上昇のリスク

  • 家賃滞納によるリスク

  • 不動産会社に騙されるリスク

上記のリスクの内容や対策を把握することで、リスクを軽減することが出来ます。

このため、不動産投資をする際は事前に不動産投資のリスクについて勉強するようにしてください。

信頼出来る不動産投資会社を見つける

割りに合わないと言われるような事態を避けるために、重要なポイントは信頼出来る不動産投資会社を見つけることです。

信頼出来る不動産会社は投資をする際のリスクについて詳しく説明してくれるうえに、具体的な失敗事例教えてくれるためです。

さらに、投資用不動産の購入後の運用についても適切なアドバイスをしてくれるため、信頼出来る不動産投資会社を見つけることは、不動産投資を成功させるうえで必要不可欠になります。

なお、信頼出来る不動産投資会社か確かめるためには、前述でも説明したように投資会社のホームページから資本金や住所、実績などを確認するようにしてください。

不動産投資の失敗事例を知っておく

不動産投資の失敗事例を知ることも割りに合わない事態を避けるために重要なポイントになります。

失敗事例を知ることで同じような失敗をしないための対策を講じることが出来るためです。

ただし、失敗事例については必ずしも自身に該当するわけではありません。

個人によって自己資産や投資物件などの状況が異なるためです。

そのため、失敗事例を参考にする際は出来るだけ自身と似た状況の事例を参考にするようにしてください。

メディアやセミナーなどで不動産投資の基礎知識を身につける

前述したように不動産投資で割りに合わない事態に陥るのは、リスクを把握していないことや失敗事例を知らないことなど、知識不足が原因なことが多いです。

そのため、メディアや不動産投資セミナーなどで不動産投資の基礎知識を身につけることが重要になります。

特に不動産投資セミナーは多くの会社が実施しており、直接不動産会社の担当者から話を聞けるため、信頼出来る不動産投資会社を判断することも出来るのでおすすめです。

とはいえ、得た情報をすべて鵜呑みにするのは危険なため、複数の会社から情報の信頼性を確認するようにしてください。

自己資金に見合った投資を行う

自己資金に見合った投資を行うことも割りに合わないと言われる事態に陥るのを避けるために重要になります。

無理をして自己資金に見合わない投資を行ってしまうと、突発的な事態が発生した際に資金不足に陥ってしまう可能性があるためです。

資金不足になると、せっかく購入した不動産を手放す事態になるうえに、不動産を売却しても投資ローンが返済出来ない場合には、債務整理をする事態になりかねません。

このような事態を避けるためにも、自己資金に見合った投資を行うことが重要です。

不動産投資が向いていない人の特徴

不動産投資が向いていない人の特徴は以下の4つです。

  • リスクを取りたくない人

  • 決断力がない人

  • すべてを任せてしまう人

  • 勉強する意欲がない人

それぞれについて説明していきます。

リスクを取りたくない人

不動産投資は前述したように投資であるため、必ずリスクがあるものです。

そのため、リスクを取りたくない人には向いていません。

とはいえ、リスクに対する対策を行うことでリスクを軽減することは可能です。

不動産投資のリスクが不安で投資を躊躇っている方は、きちんと勉強することでリスクを最小限におさえることができます。

決断力がない人

不動産投資は長期的な投資になるため、多くの場面で決断を迫られることがあります。

そのため、決断力がなく決断を先延ばしにしてしまう人は向いていません。

例えば、非常に条件の良い投資物件を見つけたとしても、購入をすぐに決断せずに先延ばしすることで、すでに売れてしまい購入出来なかったということもあり得ます。

よくあの時に買っとけばよかったと後悔される人が多いですが、そのような人は不動産投資には向いていないと言えます。

すべてを任せてしまう人

不動産投資は管理会社に管理を任せれば、ほとんど手間をかけずに運用することができます。しかし、すべてを任せてしまうと、管理会社の倒産だったり、家賃を持ち逃げされたりなどの被害に合うリスクはゼロではありません。

よって、任せる事自体は問題はないですが、きちんと定期的に入金確認をしたり、入居者の属性を確認するなど、自分でもきちんと把握するようにしてください。

勉強する意欲がない人

何度も説明しているように不動産投資で成功するためには、リスクや失敗事例などの勉強が必要です。

また、運用していくためには税金の知識などさまざまな知識も必要になります。そのため、不動産投資を行っていくうえで、勉強することは必要不可欠です。

したがって、不動産を買ったから満足するのではなく、継続して情報収集したり、よりキャッシュフローをよくするための勉強は必須と言えます。

不動産投資において費用効果が悪くなるケースの代表的なものが、空室のリスク対策のために多くの設備を導入したのに効果がなかったケースです。

例えば、女性が安心して住めるように防犯カメラの設置などのセキュリティの強化を行ったが、そもそも物件の周辺が暗いために女性に人気がなく入居者が増えなかったというケースが挙げられます。

このように多額の費用を掛けたのに効果が出ないケースがあるため、投資する物件の状況を良く見定めて投資することが重要です

まとめ

不動産投資において割りに合わないというようなことはありません。

しかし、不動産投資はあくまで投資であるため、リスクがあるのは事実です。

そのため、不動産投資について勉強することは非常に重要になります。

勉強してリスクを知ることで、不動産投資で成功する確率を高めることが可能です。

不動産投資に興味がある方はこの記事をぜひ参考にしてみてください。

八木 チエ

株式会社エワルエージェント 代表取締役
みんかぶ(不動産投資)プロデューサー

宅地建物取引士・2級ファイナンシャルプランナーなどの経験を活かし、第3者の立場で不動産投資をしていくうえで役に立つ情報をお届けします。

関連コラム