不動産投資物件選び

茨城県で不動産投資の穴場?おすすめエリアとメリット・デメリット

2020/05/11
茨城県で不動産投資の穴場?おすすめエリアとメリット・デメリット

不動産投資の業界において、今密かに注目されているのが茨城県の収益物件です。

茨城県は東京の東北に位置し、その東側は太平洋に面しています。県自体の面積は全国第24位ですが、関東平野が広がっているため可住地面積は全国第4位を誇っています。

また、長い海岸線と西の富士山とも呼ばれる筑波山、全国で二番目に大きい湖である霞ケ浦といった自然豊かな県でもあり、住みやすさには定評があります

ここでは、この茨城県での不動産投資について解説していきます。

茨城県は不動産投資の穴場

茨城県は、実は全国魅力度ランキングにおいて2013年から2018年の6年間連続でワースト1位になってしまったこともあるほど、茨木県外の人からは人気が低い県となっています。

その理由は、東京に近い県であればもっと都会的なイメージがある千葉県や神奈川県、田舎の自然の豊かさを感じるにはもっと地方の方が良いと思う人々が多いためです。

良い意味での「中途半端さ」がある茨城県は、言い方を変えれば都心へのアクセスが良い、のんびりとした田舎と言えるでしょう。この点は、茨城県の魅力ともいえます。

このように魅力度ランキングが低い茨城県ですが、つくば市つくばみらい市、守谷市の3市では2040年までは人口の増加が見込めるという見方もあります

その理由は、つくばエクスプレス4駅の再開発によりさらに東京へのアクセスが良くなり、東京のベッドタウンとしての需要が高まるためと考えられます。

また、生産活動も持ち直してきており、公共投資についても三期ぶりに前年度水準を上回るなど経済状況が改善してきていることも、今後の人口増加が見込める理由の一つとなっています。

しかし、冒頭で解説した通り関東地方における茨城県のイメージは、あまり垢ぬけないものであることが否めません。

しかし、茨城県は住みやすさや今後の人口増加が見込める地域であるということと、不動産投資を行うライバルが少ないという点から、今不動産投資を始める場合にはまさに「穴場」ともいうべきエリアなのです。

東京23区で不動産投資をお考えの方は下記で解説していますので参照してみてください。

関連記事:東京都23区で不動産投資したい人必見!現状と収益物件の選び方

茨城県における不動産投資に関連する現状とは

ここでは、茨城県で不動産投資を行うにあたって知っておきたい3つの茨城県の情報について解説していきます。

人口の推移

茨城県の総人口は令和2年1月1日の時点でおよそ286万6千人となっており、前年に比べるとわずかに減少傾向にあります。

しかし、世帯数はおよそ117万6千世帯となり、前年よりわずかに増加しています。

人口減少の主な原因は死亡によるもので、茨城県に転入してくる人は茨城県から転出していく人より多くなっています。

参考:https://www.pref.ibaraki.jp/kikaku/tokei/fukyu/tokei/betsu/jinko/getsu/jinko2001.html

家賃相場

茨城県における家賃の相場は、1平方メートル当たり1,464円となっています。

茨城県の賃貸住宅の平均専有面積は45.8㎡(13.9坪)であるため、家賃の平均相場は1,464円×45.8㎡=約67,000円です。

居室6畳程度の単身者向け1K住宅はおよそ20㎡であるため、その家賃相場は1,464円×20㎡=約30,000程度です。

これは茨城県内全域の家賃相場であるため、人気のエリアになればこの2倍またはそれ以上の家賃を設定することも可能な場合もあります。

公示価格

2020年に発表された平均公示価格は3万4973円/㎡で、坪単価に直すと11万5615円です。

この平均公示価格は前年度に比べると0.42%下落していて、47都道府県中43位とかなり低い価格となっています。

茨城県の中で一番公示価格が高額なエリアは守谷市で坪単価29.7万円、最も低いエリアは河内町で3.3万円となっています。

茨城県全体の地価はやや下落傾向にありますが、守谷市に関していえば前年度に比べて1.1%上昇しています。

参考:https://tochidai.info/ibaraki/

茨城県から東京都へのアクセス

茨城県から東京都へのアクセスは、茨城県南部のつくば市の「つくば駅」から「秋葉原駅」まで、つくばエクスプレス快速で約45分程度です。

このように茨城県南部からであれば、東京都内へは十分通勤圏内であるといえるでしょう。そのため、茨城県南部は東京都のベッドタウンとなっています。

単身者向け物件で不動産投資を行う場合のおススメエリア

茨城県において、単身者向けの物件で不動産投資を行うのにおススメのエリアを紹介していきます。

つくば市

まず、単身者向け物件で不動産投資を行うおススメなのが、筑波大学を擁する日本最大の学園都市であるつくば市です。

多くの大学生が住む町であるため下宿する大学生も多く、単身者向け物件の需要が高くなっています。

また、東京までつくばエクスプレスの快速で45分程度とアクセスも良いため、東京まで通勤する社会人の単身者にも人気のエリアです。

茨城県民が選ぶ茨城県内で住みたいまちナンバーワンのエリアであるため、高い家賃を設定することも可能です。

このエリアの単身者向け物件の家賃相場は、5.7万円程度となっています。

水戸市

水戸市は茨城県の県庁所在地で、近年水戸市自体の都市化が進んでいるために非常に生活しやすいエリアとなっています。

また、2010年に茨城空港が開港したことにより、各都市への移動が非常に便利になりました。人口も増加傾向にあり、賃貸住宅の需要も増えてきています。

このエリアの単身者向け物件の家賃増場は4.6万円程度となっています。

土浦市

土浦市は、常盤線快速で東京駅まで最短45分という都心へのアクセスの良さが魅力のエリアです。

土浦市内は車社会であるため、車の免許を持っていて車の利用が面倒ではない方におススメです。

交通の便が良く生活に便利な地域であることも魅力の一つで、家賃相場は約3.8万円程度とここまで紹介してきたエリアの中では低い家賃で住むことができるため、人気のエリアです。

ファミリー向け物件で不動産投資を行う場合のおススメエリア

茨城県において、ファミリー層向けの物件で不動産投資を行うのにおススメのエリアを紹介していきます。

筑西市

田園が広がり、のんびりとした空気が流れるエリアであるため、のびのびと子育てができる点がこの筑西市の一番の魅力です。

教育機関の敷地が広く、校舎や校庭も整備されているため非常に良い教育環境が整っている点も子育てに向いているため、ファミリー層に人気がある理由の一つです。

静かな住宅街が多く、その中に大きな公園も整備されています。

災害が少ないエリアであるため、安心して住むことができます。このエリアのファミリー向け物件の家賃相場は5.6万円程度となっています。

牛久市

昭和41年に首都近郊整備地帯となった牛久市は、首都圏のベッドタウンとして整備されてきた歴史があります。

平成5年には企業の業務施設を集中させることで、首都圏の首都機能の受け皿としての役割を持つ中核都市へと発展しました。そのため雇用も非常に多くなっています。

牛久市では交通網や上下水道の設備も進んでおり、JR常盤線が通っています。主要駅は牛久駅とひたち野牛久駅で、東京までのアクセスも良好です。

牛久市の一番の特徴は、子育てをする環境の良さと子どもが18歳になるまで行政からさまざまなサポートを受けることができる点です。

そのため、ファミリー層の中でも特に子育て世代の世帯に人気のエリアとなっています。

この牛久市の家賃相場は、7.4万円程度となっています。

取手市

取手市東京都内までJR常盤線とつくばエクスプレスの2路線が利用可能な、非常に利便性の高いエリアです。

そのため、投資用の収益物件を購入する場合には取手駅近くの物件がおススメです。

取手駅周辺は買い物にも便利ですが、駅周辺以外の収益物件を狙う場合は車を利用する人が居住することが多いため、駐車場付きの物件または近隣に駐車場を確保できる物件を探すようにしましょう

市内には広大な利根川が流れ、その河川敷を利用してゴルフ場やサッカーコート、野球場やテニスコートなどがあり、自然豊かな環境が魅力の一つです。

このエリアの家賃相場は、5.9万円程度です。

茨城県で不動産投資を行う場合のメリットとデメリット

ここでは、茨城県で不動産投資を行う場合のメリットとデメリットについて解説していきます。

メリット

まずは、茨城県内で不動産投資を行う場合のメリットについて解説していきます。

①ライバルが少ない

茨城県東京都や他の関東圏の県と比べると、不動産投資を行う場所としてはマイナーなイメージがあります。

しかし、実際には東京のベットタウンとなっているエリアや、経済が好調で雇用も安定しているエリアもあり、場所を選べば非常に利回りの高い不動産投資を行うことも不可能ではありません

また、関東県内の他の人気のエリアで利回りが高いなど条件が良い物件が出てもすぐに売れてしまいます。しかし、不動産投資の穴場ともいえる茨城県においては、ライバルが少ないため掘り出し物の物件を購入することもできるかもしれません。

②収益物件の価格が安い

関東圏で不動産投資を行う場合には、東京へのアクセスの良いエリアを選ぶことがセオリーです。

そのため茨城県以外の関東圏で東京にアクセスの良いエリアに収益物件を購入しようとした場合、物件自体の価格がかなり高額になってしまいます。

その点茨城県では、東京へのアクセスの良いエリアの物件であっても比較的安価に購入することができるため、初期費用を低く抑えることが可能になります。

これは、茨城県の地価が他の関東圏の人気エリアと比べて低いことが理由となっています。

③現在も人口増加が見込めるエリアがある

少子高齢化により、いたるところで賃貸住宅の需要が落ち込んでいるのが日本の現状ですが、茨城県においてはエリアによって今後も人口の増加を見込める地域があります。

それに伴って賃貸住宅の需要の高まりが期待できるため、茨城県は今後の不動産投資に適した県であるといえます。

デメリット

次に、茨城県で不動産投資を行う場合のデメリットについて解説していきます。

①不動産投資が盛んでないため管理が行き届いていない物件もある

茨城県は不動産投資が盛んなエリアではないため、売りに出ている収益物件の中にはあまり管理が行き届いていない物件があることも事実です。

そのため築年数のわりに老朽化が激しく、売主は値下げで対応しようとするケースがあります

しかし、このような物件を安価で購入できても大規模修繕の必要があるため、結局初期費用が高額になってしまうということも考えられます。

②駅近辺を離れると車が必須な場合が多いので駐車場を確保する必要がある

茨城県を通っているつくばエクスプレスと常盤線の主要駅の近辺以外は、車社会です。

そのため単身者用の物件でも一戸につき一台、ファミリー層向けの物件の場合はできれば一戸に二台分の駐車スペースを確保したいところです。

購入する収益物件に十分な駐車スペースがない場合には、近隣に駐車場が確保できるかといった点についても注意して物件を選ぶようにしましょう。

③エリアによっては治安が悪いこともある

前述したおススメのエリアの中にも、場所によっては治安が良くない場所も存在します

収益物件を購入する場合には、その物件の周辺の治安状況を見極めるために、曜日や時間を変えて入念に周囲の環境を下見しておきましょう

茨城県で収益物件を検索する場合のおススメサイト

ここでは、茨城県で収益物件の検索を行う場合におススメのサイトを紹介していきます。

桂不動産売買サイト

桂不動産売買サイトは、茨城県千葉県15の実店舗を持つ桂不動産の不動産売買サイトです。

収益物件以外にも一般の売買物件や賃貸物件の掲載もあります

実店舗が多いため、気になる収益物件について実際に店舗で相談しやすい点が強みとなっています。

また収益物件の管理業務も行っているため、物件の購入後に管理業務を委託も可能です。

参考:http://www.katsurafudosan.com/

くらさぽ茨木

くらさぽ茨城は、茨城県内の収益物件に関する総合情報サイトです。

収益物件を最寄り駅や学校周辺などの豊富なコンテンツから検索できます。

多くの不動産が売りに出している収益物件をこのサイト一つで閲覧できるため、効率的に物件を検索することが可能です。

参考:https://www.kurasapo.net/ibaraki

(株)不動産情報ツジタ

(株)不動産情報ツジタは、収益物件に関しては一棟売りマンションをメインとしています。

茨城県下に4つの支店があり、相続問題等の相談も可能。昭和55年に創業し、現在に至るまで多くの不動産取引実績が、信頼性の高さがうかがえます。

参考:http://www.tsujita.co.jp/

まとめ

ここまで、茨城県の不動産投資について解説してきました。

茨城県の不動産投資を行う上で知っておきたい現状やおススメエリア、茨城県で不動産投資を行う際のメリットとデメリットについてお分かりいただけたと思います。

茨城県自体は現在不動産投資熱があまり高い県ではありませんが、人口や賃貸住宅の需要などの伸びしろは十分にあり、これから不動産投資を始めようとしている人にはまさに穴場ともいえる県です。

茨城県の現状をよく知り、メリットとデメリットをしっかりと把握して茨城県に合った方法で不動産投資を行うようにしましょう。


八木 チエ

株式会社エワルエージェント 代表取締役
みんかぶ(不動産投資)プロデューサー

宅地建物取引士・2級ファイナンシャルプランナーなどの経験を活かし、第3者の立場で不動産投資をしていくうえで役に立つ情報をお届けします。

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