不動産投資とは

医師は不動産投資に適している?始めるのに気をつけるべき4つのこと

2020/08/19
医師は不動産投資に適している?始めるのに気をつけるべき4つのこと

医師は、不動産投資をした方が良い」このような話を聞いたことがある医師も多いのではないでしょうか。

実際に不動産投資をされている医師の方も少なくありません。しかし、誰でも成功しているわけでもないようです。

この記事では、「医師は不動産投資に適しているのか」「始めるにあたって気をつけるべきことは何か」などについて書いていきますので、これから不動産投資を検討されている医師の方は、ぜひ最後までお読みください。

医師は不動産投資に向いている?得られるメリットは?

医師は不動産投資に向いている?

サラリーマンやOLなど、ご年収が500万円以上の方は不動産投資を始めている方が増えていますが、実は医師をはじめとした所得が高い方でも、不動産投資をしている方は多くいます。

では、医師は不動産投資に向いているのでしょうか?結論から言うと、向いています。それは、医師が一般的な方と比べて、所得水準が高いため節税効果が大きくなるためです。

また、金融機関がお金を融資する際にも有利になります。

医師のように属性が高い方は、金融機関からの信用力が高く、実際に貸してもらえる金額も大きくなります。よって、医師は不動産投資に向いているといえます。

どのようなメリットを得られるのか?

不動産投資のメリットとして、よく「節税対策」や「資産形成」、「生命保険代わり」、「インフレ対策」などがいわれます。

医師でもこういったメリットは共通で享受できますが、所得が大きいほど、節税効果は大きくなり、インパクトが桁違いです

なお、不動産投資のメリットについて詳しくは下記の記事を参照にしてみてください。

また、医師のような資金が潤沢な富裕層の方は、信用力が高く金融機関から融資受けられる金額も大きく、一気に投資を拡大することができます。

融資を受ける時の審査基準などについて詳しく知りたい方は、下記の記事を参照にしてみてください。

医師は、不動産投資でどのくらい節税が出来るの?

日本においては、年収から各種控除をひいた「課税される所得金額」に定められた税率をかけることによって控除額を算出し、所得税が決定します。

つまり所得が大きければ、税率も高くなります。年間の所得が1,000万円なら33%、2,000万円なら40%の税率となります。

一概にはいえないものの、医師は高所得水準のため、所得税の負担が大きくなります。下記の表は、所得税の速算表です。

 

出典:国税庁

それでは、上記の速算表をもとに、実際にシミュレーションしてみます。

年収1,000万円の医師の場合

まずは年収1,000万円で不動産投資をした場合のシミュレーションをみてみます。

①試算条件

下記条件にて試算していきます。

収入1,000万円・物件購入価格3,000万円

年間家賃収入150万円・諸経費300万円

※諸経費とは、物件購入に関わる費用や固定資産税・減価償却費等を含んだ費用です。

②不動産投資をした場合

上記試算条件で不動産投資をした場合は、以下のようになります。

  • 1,000万円+150万円-300万円=850万円(課税所得金額)
  • 850万円×23%=1,955,000円
  • 1,955,000円-636,000円(控除額)=1,319,000円(所得税額)

③不動産投資を行わなかった場合

もし、不動産投資を行っていなかった場合は、以下のようになります。

  • 1,000万円(課税所得金額)
  • 1,000万円×33%=3,300,000円
  • 3,300,000円-1,536,000円(控除額)=1,764,000円(所得税額)

④結果

不動産投資をすることによって、「1,764,000円-1,319,000円=445,000円」の節税ができ、税金還付を受けることができます。

年収2,000万円の医師の場合

年収2,000万円で不動産投資をした場合のシミュレーションをみてみます。

試算条件

下記条件にて試算していきます。

収入2,000万円・物件購入価格5,000万円

年間家賃収入216万円・諸経費400万円

※諸経費とは、物件購入に関わる費用や固定資産税・減価償却費等を含んだ費用です。

②条件の通り不動産投資をした場合

条件の通りの場合、以下のようになります。

  • 2,000万円+216万円-400万円=1,816万円(課税所得金額)
  • 1,816万円×40%=7,264,000円
  • 7,264,000円-2,796,000円(控除額)=4,468,000円(所得税額)

③不動産投資を行わなかった場合

もし、不動産投資を行っていなかった場合は、以下のようになります。

  • 2,000万円(課税所得金額)
  • 2,000万円×40%=8,000,000円
  • 8,000,000円-2,796,000円(控除額)=5,204,000円(所得税額)

④結果

不動産投資をすることによって、「5,204,000円-4,468,000円=736,000円」の節税ができ、税金還付を受けることができます。

どちらの場合も、不動産投資を行うことよって、所得税額が少なくなるのがご理解いただけるかと思います。

また、複数の投資物件を所有することによって、節税効果がより大きくなります。

医師が、不動産投資を始めるにあたって注意するべきこととは?

実際に不動産投資で失敗した医師もいらっしゃいます。

こちらの章では不動産投資を始めるにあたって、注意すべきポイントをピックアップしました。ぜひ参考にしてみてください。

不動産業者の見分け方

①こちらの話を真摯に聞いてくれているか

こちらが不動産投資を理解していない状態で、「みんなやってますから大丈夫ですよ」などと契約を急ぐ業者は、こちらのことを考えているとは到底いえません。

「今、購入を決めてもらえれば値引きします」、「本日だけの特典を用意です」というような、クロージングトークをしてくる業者とは、距離をおきましょう。

②不動産や経済・ファイナンスの知識を有しているか

不動産業者は、当然不動産を売ることが目的です。そのため、物件のことについては、どの業者もロールプレイングで叩き込まれているため、しっかりと話すことができます。

しかし、不動産や経済・ファイナンスの知識をきちんと有している業者ばかりではありません。

不動産投資においては、業界の知識はもちろんのこと、経済のことをしっかり分かっているかも重要です。

今後の金利はどうなっていくのかなど、少し踏み込んだ質問をするとよいでしょう。

医師のコンサルに経験豊富な担当者なのか

医師向けの不動産業者といっても、不動産業者であることに変わりはないです。

「医師専門」など、よく話をきいて、医師のコンサルについて経験が豊富な担当者か見極めてみてください。

リスク

不動産投資のリスクで代表的なものとしては、「空室」や「金利上昇」、「自然災害」があげられます。

また、医師ならではのリスクとして、「医師仲間での紹介」があります。これは、すでに不動産投資を行っている医師が、まだ不動産投資をやっていない医師に対して不動産投資を勧めていくものです。

もちろん自分が成功しているから純粋に勧めている方もいますが、中には業者から「紹介してくれたら紹介料を支払う」と言われていて、あまりよく分からずに紹介をしている方もいるようです。十分に気を付けましょう。

医師が、不動産投資を始めるにあたってオススメの不動産投資セミナー

不動産投資のセミナーは数多く開催されていますが、医師を対象とするセミナーに参加して情報収集するといいでしょう。

医師を対象とする不動産投資セミナーを2つご紹介します。

トライブ 不動産投資セミナー

不動産投資を行っている現役医師の生の声を聞けるセミナーや研修医向けのセミナーもやっています。コンテンツが豊富です。
> https://trivehd.co.jp/seminar/

東京不動産投資株式会社 不動産投資セミナー

年収3,000万円以上の方のみを対象にしたものや、勤務医だけに特化したセミナーを行っています。
> https://kinmui.com/seminar_lp

まとめ

いかがでしたでしょうか。不動産投資は、医師にとって節税面をはじめとしてメリットが多くオススメの投資方法です。一方で、高属性が故、悪質な不動産業者に狙われやすいのも事実です。

こちらで紹介したセミナーなどに参加して、まずは不動産に対してしっかりとした知識を身につけましょう

また、一つの業者の話だけを聞いて進めるのではなく、複数の業者とコンタクトを取り、信頼できるかどうかをじっくり見極めていきましょう。準備を万全にして不動産投資の臨むようにしましょう。

八木 チエ

株式会社エワルエージェント 代表取締役
みんかぶ(不動産投資)プロデューサー

宅地建物取引士・2級ファイナンシャルプランナーなどの経験を活かし、第3者の立場で不動産投資をしていくうえで役に立つ情報をお届けします。

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