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不動産投資とは

STOとは?STOによって不動産投資はどう変化する?

2020/11/242021/11/01
  • 「STOって、何?」
  • 「STOは不動産の分野にどういった影響があるの?」    

上記の疑問にある「STO」という仕組みを聞いたことがない方は多いのではないでしょうか。

「STO」の知名度は高くないため、知らない方も多いはずです。

しかし、「STO」はとても将来性の高い、知っておくべき仕組みになります。

実際に、一部の投資家からは注目され始めています。

では、話題の「STO」とはどのような仕組みなのでしょうか?

STOとは、ブロックチェーンを利用して、金融商品を証券化し、資金調達を行う仕組みのことです。

日本政府もSTOに対応した法整備を進めるなど、今後発展していく可能性が高いと見られています。

特に、不動産の分野においては、STOは大きな影響を与えると考えられており、今後の不動産投資のあり方を変える可能性すらあるのです。

ですから、STOについて理解しておくことは不動産投資を行ううえで、将来的に重要な知識といえます。

そこで、この記事では、STOの基礎知識と不動産の分野に与える影響について、詳しく解説をしていきます。

最後まで読んで、不動産投資の参考にしていただけると幸いです。

STOとは

STOとは、セキュリティトークンオファリング(Security Token Offering)と呼ばれるものです。

この「セキュリティ」とは有価証券のことを表しており、トークンとはブロックチェーンを利用した独自通貨のことを表しています。

つまり、有価証券の機能がついた独自通貨による資金調達のことです。

以下にてそれぞれ、有価証券とブロックチェーンについて、詳しく解説していきます。

当サイトのプロデューサーである、八木チエのYou Tubeチャンネル「不動産投資の女神チャンネル」にて、分かりやすく解説する動画も公開しておりますので、ぜひご覧ください。

参照:不動産投資の女神チャンネル

有価証券

有価証券とは、株や国債、社債などの財産に関する権利を表す証券や証書のことです。

金融商品取引法で、国債、社債などの19種類が定められています。

また、この金融商品取引法は2020年5月1日に法改正されており、セキュリティトークンは金融商品取引法の適応対象内です。

電子記録移転権利として、取り扱うのが難しく、厳格な規制がされている1項有価証券にみなすとされました。

ブロックチェーン

ブロックチェーンとは、複数のコンピュータによってデータを共有することによって、データの改ざんを防ぎ、透明性を実現したものです。

ようするに、独自のネットワークを構築して、そのネットワーク上で取引されたデータを全員で共有する仕組みになります。

イメージとしては、自分のパソコンから他の人のパソコンと繋がり、その繋がりが世界中のパソコンへとクモの巣のようにはりめぐらされて、繋がっていく感じです。

こうして、データをどんどん並列化することで、透明性や耐改ざん性を高くすることができます。

ちなみに、このブロックチェーンを利用した代表的なものが「ビットコイン」になります。

STOの対象になりそうなもの

現在、STOの対象になりそうなものとされているのは、「不動産」や「社積」です。

また、株についても検討されており、収益を生むものなら、すべて対象になる可能性があると言われています。

ただし、STOはまだ発展途上であるため、様々な課題も存在します。

その課題を克服することができれば、今後もさまざまなものが対象なるはずです。

社債

国内でもSTOの事例があるのが社債です。

野村総合研究所が2020年3月30日にセキュリティトークンであるデジタル社債を発行しました。

また、みずほファイナンシャルグループも個人向けデジタル社債の実証実験をおこなっており、今後もデジタル社債が発行されることは増加していくと考えられます。

不動産

国内の事例はまだ少ないですが、注目を集めているのが、不動産での活用です。

アメリカでは、2018年8月にクラウドファンディング会社によって実施された20億円のホテルの事例があります。

他にも、イギリスで学生向けの寮をトークン化したもので、500ポンドから扱えるものがある状況です。

このように、高額な不動産をトークン化して、独自通貨として扱うことで、多くの人が投資できるようになります。

そのため、不動産分野での活用も注目されているわけです。

STOのメリット

最新の技術を取り入れた新しい資金調達の方法として、注目を集めているSTOには、どういったメリットがあるのでしょうか?それは以下の4つです。

  • 高い安全性 
  • 24時間取引可能
  • コストの削減
  • 所有権の分割

それぞれについて、説明していきます。

高い安全性

STOはブロックチェーンを利用したものであるため、データの改ざんが非常に難しいです。

また、金融商品であり、法令を遵守した資金調達の方法であるので、安全性が高いといえます。

さらに、改正金融取引法でも、規制が厳しい1項有価証券に分類されており、取引が監視しやすくなっているのです。

一方、過去に存在したブロックチェーンを活用した資金調達であるICO(Initial Coin Offering)では、法令が整備されておらず、資金調達後に事業が失敗したりなどによりトークンが消失することや詐欺などの事案も多くありました。

STOは、上記の反省を活かしているため、より安全性が高いものになっています。

24時間取引可能

ブロックチェーンにより取引記録をサーバーではなく、複数のコンピューターで共有しているため、技術的には証券取引を24時間365日おこなうことが可能です。

そのため、将来的には、証券取引所で扱われている金融商品と違い、いつでも好きな時間に取引できるようになるといわれています。もちろん、決済も即時におこなうことが可能です。

一方、通常の証券取引の場合は、決済日が売買成立した約定日から3営業日後になっています。

この期間がなくなり、即時に決済ができるため、取引の流動性が非常に高くなるというわけです。

コストの削減

セキュリティトークンはプログラムを組み込んでカスタマイズすることができます。

そのため、スマートコントラクトという契約を自動でおこなう技術を組み込めば、証券の小口化や配当などの作業を自動化することが可能です。

このように、今まであった複雑な手続きを簡略化することで、時間とコストを大幅に削減できます。

また、自動的に契約を行なえるため、人の手による仲介が必要ありません。ですから、証券会社のディーラーなどを仲介して、取引をおこなう必要もありません。

このように、人件費の部分のコスト削減にもつながります。

所有権の分割

セキュリティトークンを利用して、資産をトークン化することで、非常に高額な金融資産を小さな単位で分割することができます。

そのため、多くの人に所有権をわけることができるのです。

一方、現状では、非常に高額な金融資産を分割すると管理コストが高くなってしまうため、実施されることはあまりありません。

また、この所有権の分割は、特に不動産や美術の分野で注目がされています。

例えば、「ゴッホ」といった非常に高額な画家の作品の所有権を分割することで、個人の方がオーナーになりやすくなるのです。

このように、STOは不動産や美術でも、所有権の分割することで資金調達をおこなえる仕組みとして期待がされています。

STOを実施することで、不動産業界における変化 

ここまで、STOのメリットや可能性について、解説してきました。

では、不動産の分野にSTOがおこなわれることによって、どういった変化が起きるのでしょうか?

それは以下の4つの変化です。

    •    一部の投資家しか、投資出来なかった高額な不動産への投資ができる

    •    世界中の不動産に簡単に投資が行える

    •    観光施設やスポーツ施設などの不動産投資のリターンとして、金銭ではなく、サービスをリターンにできる

    •    さまざまな形での不動産投資が可能になる

それぞれについて、解説していきます。

一部の投資家しか、投資出来なかった高額な不動産への投資ができる

先ほど、STOのメリットでも説明したように、STOをおこなうことで、高額な不動産を小口の証券に分割することが簡単にできるようになります。

例えば、100億円の不動産があるとして、この商品を1万人に分割するようなことができるようになったのです。

一方、今までの方法では、小さく分割してしまう管理コストが膨大になるため、行えませんでした。

このように、多くの人が高額な不動産に対しての投資をおこなえることによって、資金調達もしやすくなり、不動産投資市場が活発になると言われています。

世界中の不動産に簡単に投資が行える

不動産をセキュリティトークン化したものをデジタル証券取引所に上場することによって、世界中の不動産に対して、投資がおこなえるようになる可能性が高いです。

実際に、日本不動産をシンガポールのデジタル証券取引所である「iSTOX」に上場させる計画を東海東京が進めています。

「iSTOX」に上場することによって、アジアの機関投資家や富裕層のお金を呼び込み、日本の会社が資金調達するための新たな方法ができると考えられていうわけです。

観光施設やスポーツ施設などの不動産投資のリターンとして、金銭ではなく、サービスをリターンにできる

現状は、不動産投資におけるリターンは収益を分配する仕組みがほとんどです。

一方、セキュリティトークン化すると、一定金額を投資すれば、宿泊できるサービスなどをリターンにできるのではないかといわれています。

所有権の分割ができることやトークンを所持している人が簡単にわかることにより、実現できる可能性があるのです。

また、金銭とサービスを組み合わせてリターンにするようなパターンも予想されます。

このようなサービスをリターンとして提供されることは、不動産投資をより活発にする可能性を秘めているのです。

さまざまな形での不動産投資が可能になる

STOが不動産で活用されることで、さまざまな不動産に投資ができるようになります。

例えば、リゾート施設やアミューズメントパーク、文化施設などの投資ができるのです。

さらに、文化施設などの収益性が低い施設でも、サービスをリターンにすることにより、資金調達が簡単になります。

また、ふるさと納税制度のように、支援や応援とサービスのリターンを組み合わせたようなことを不動産投資で行うことも可能です。

このように、今までにない形の投資がおこなえる可能性があります。

特に、不動産の分野では、多くの可能性があるので、将来的に急速に発展していくかもしれません。

まとめ

STOは不動産投資の未来を大きく変える可能性がある技術です。

そのため、今のうちからSTOについての知識を持つことは重要になります。

世間で話題になる前に注目しておくことで、投資のチャンスを逃さず生かすことができるのです。

  こちらの記事を参考にして頂けたら幸いです。

八木 チエ

株式会社エワルエージェント 代表取締役
みんかぶ(不動産投資)プロデューサー

宅地建物取引士・2級ファイナンシャルプランナーなどの経験を活かし、第3者の立場で不動産投資をしていくうえで役に立つ情報をお届けします。

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