不動産投資物件選び

ワンルームタイプとファミリータイプ|不動産投資で買うならどっち?

2021/07/16
ワンルームタイプとファミリータイプ|不動産投資で買うならどっち?

不動産投資を始める際に、まず悩むのがワンルームタイプかファミリータイプ、どちらの間取りの物件を購入すべきかではないでしょうか。

ワンルームタイプとファミリータイプでは、さまざまな点で違いがあり、それぞれにメリットやデメリットがあります。

ここでは、不動産投資を始めるにあたって知っておきたいワンルームタイプとファミリータイプの物件の違いなどについて解説していきます。

ぜひ最後までお読みになり、不動産投資を始める際の物件選びにお役立てください。

不動産投資のワンルームタイプ

不動産投資を行う上で、ワンルームタイプの物件を選ぶ場合には、以下の事柄をしっかりと把握しておきましょう。

特徴

ワンルームタイプの物件の特徴は、以下のようなものになります。

①一戸当たりの面積が狭いため一人暮らしの入居者がターゲット

ワンルームタイプの物件は、一戸当たりの面積が狭いためそのほとんどが一人暮らしをする人をターゲットとしています。

②入居期間は短い

契約期間を2年または3年と定めているケースが多く、その期間が終了すると退去し他の物件に移る住民が多いため、入居期間はファミリータイプに比べて短くなる傾向があります。

③家賃は低い

一戸当たりの面積が狭いため、家賃はファミリータイプに比べて低くなっています。これは同じエリアで比較した場合の前提条件になります。

選び方

購入するワンルームタイプを選ぶときには、以下の点に注意しましょう。

①駅への近さ

ワンルームタイプは主に会社勤めの一人暮らしの方をターゲットとしているため、駅へのアクセスの良さがそのまま入居者の付きやすさにつながるといっても過言ではありません。駅までのアクセスが良ければ、多少築年数が古くても入居者が付きやすい傾向にあります。

ワンルームタイプの物件を選ぶ際には、まず駅へのアクセスの良さを第一条件にしましょう。

②セキュリティー設備の充実

会社勤めで一人暮らしの世帯が多いワンルームタイプの物件は、平日の昼間はほとんど住民が出払っている状態になることが予想されます。

そのため住居侵入やその他のトラブルなどが起こることも考えられるため、オートロックや監視カメラなどセキュリティー設備が充実した物件を選ぶとよいでしょう。

③コンビニや飲食店など周囲に単身者が好む施設が多くある場所にある

周囲の環境も、物件選びには非常に重要です。ワンルームタイプの物件の徒歩圏内にコンビニや飲食店など一人暮らしの入居者が好む施設が多くある場所にある物件を選びましょう。

メリットとデメリット

ワンルームタイプの物件のメリットとデメリットには、以下のようなものがあります。

①メリット

まずメリットですが、部屋の面積が広いため原状回復やリフォームは、比較的少額の費用で行うことができます。また、一戸当たりの販売価格が安いため、少ない初期費用で不動産投資を始めることができます。

一人暮らしをする人のほとんどは、大人数の食事を調理したり風呂を追い炊きしたりする必要があまりないため、これらの設備を高度なものにしなくて済むということもメリットの1つです。

またワンルームタイプの物件は、現在の日本では少子高齢化が進むため、若者だけではなく高齢の入居者の需要も見込むことができます。また、家賃がファミリータイプに比べて安いため、次の入居者も比較的決まりやすく空室期間を短く抑えることができる傾向があります。

②デメリット

ワンルームタイプの物件のデメリットには、入退去の回転が速いため毎月安定した家賃収入を得ることできるとは必ずしも言えないという点があります。そのため空室期間には、不動産投資ローンの返済額を自分で調達する必要があります。

また、単身者がターゲットとなるためモラルの低い入居者が付く可能性もあり、家賃滞納リスクや騒音問題などの近隣トラブルが起こることも考えられます。

さらにワンルームタイプの物件には、一人暮らしの入居者が快適に暮らせるように宅配ボックスやセキュリティー設備を充実させる必要がありますが、これに費用が掛かるという点もデメリットであるといえるでしょう。

不動産投資のファミリータイプ

不動産投資を行う上で、ファミリータイプの物件を選ぶ場合には、以下の事柄をしっかりと把握しておきましょう。

特徴

ファミリータイプの物件の特徴には、以下のようなものがあります。

①核家族の居住を想定しているため床面積が広い

夫婦と子ども一人または二人の核家族をターゲットとしているため床面積は広く、間取りはおおむね3DKかそれ以上、都内であれば2LDK以上の物件が多くなっています。

②一度入居すると長く住んでくれる

ファミリータイプの物件は入居者がつくと、その入居期間が長期に渡ることが多いです。その理由には子どもの幼稚園や学校を変えたくないといったものもあります。

③家賃は高い

ファミリータイプの物件は、床面積が広いためワンルームタイプの物件に比べて家賃が高いことが一般的です。

選び方

ファミリータイプの物件を選ぶ際には、以下の点に注意しましょう。

①必ずしも駅の近くである必要はない

ファミリータイプの物件の場合、必ずしも駅が近い物件である必要はありません。それよりも学校や病院、スーパーマーケットなどに近い物件であることのほうが重要視されます。

②3口コンロや追い炊き機能など複数人で住むための設備が充実しているか

ファミリー向けの物件に住む住人は、子どもを含め複数人になることが多いためキッチンには3口コンロを備える、バスルームは追い炊き機能があるといった充実した設備が備わっている物件を選ぶとよいでしょう。

③エリアによっては駐車場が必須な場合もある

ファミリー向け物件が必ずしも駅に近くなければならないということは前述しましたが、その物件がある場所がいわゆる「車社会」と呼ばれるところであった場合、駐車場が必須になることがあります。そのエリアの交通事情をよく調べて、駐車場が必要かどうかを決めるようにしましょう。

メリットとデメリット

ファミリータイプの物件には、以下のようなメリットとデメリットがあります。

①メリット

ファミリータイプの物件の場合、一度入居者がつくとその入居者が長期に渡り住み続けてくれる可能性が高いというメリットがあります。そのため、安定した家賃収入を長期に渡り手にすることが可能です。

また、入居者の年齢が比較的高く社会的にも安定しているため、家賃滞納のリスクが低いという点もメリットの一つであるといえます。

バスが主要な駅まで運行していたり、駐車場があり車で通勤したりする人が多い場合には、必ずしも駅に近いエリアである必要はないというメリットもあります。

②デメリット

ファミリータイプの物件のデメリットは、物件一戸当たりの購入価格が高額になるため、ワンルームタイプに比べて多額の初期費用を準備する必要があるということです。また、床面積が広いため修繕やリフォームにも多額の費用が掛かります。

それ以外にも入居者の入退去のサイクルが緩やかであるため、一度空室が出るとなかなか次の入居者が見つからない可能性が高いというデメリットもあります。

不動産投資ならどっちを選ぶべき?

ここまで、ワンルームタイプとファミリータイプの物件についてさまざまな視点から比較してきましたが、実際に不動産投資を行う場合にはどちらを選べばよいのでしょうか?

ファミリータイプのメリットはそのままワンルームタイプのデメリットであり、その逆にワンルームタイプのメリットはファミリータイプのデメリットとなることはお分かりいただけたと思います。

そのため、どちらの物件で不動産投資を行うかは不動産投資を行う目的とニーズにより異なってきます。

しかし、不動産投資初心者の方はワンルームマンション投資から始めたほうが良いでしょう。その理由は少ない初期費用で始められるのと、今後もひとり暮らし向けの物件の需要が高いからです。

不動産投資の投資経験がある方は、注意すべきポイントをすでに身につけているため、自分に合った物件の選び方もわかっているでしょう。例えば、ワンルームタイプでスタート場合は、次はファミリータイプを選ぶなど、所有する物件タイプを分けることによって、よりバランスよく利益を上げることができると言えるでしょう。

まとめ

ここまで、不動産投資を行うにあたってワンルームタイプとファミリータイプの物件の特徴などを比較しながら解説してきました。

どちらの物件を買えばよいかという点については、自分が行う不動産投資の目的とニーズをはっきりさせることで決める必要があります。

ここまで解説してきた内容を、お読みいただいた方の不動産投資の物件選びのお役に立てていただければ幸いです。

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八木 チエ

株式会社エワルエージェント 代表取締役
みんかぶ(不動産投資)プロデューサー

宅地建物取引士・2級ファイナンシャルプランナーなどの経験を活かし、第3者の立場で不動産投資をしていくうえで役に立つ情報をお届けします。

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