中古マンション投資は、新築と比較して物件価格が比較的に安くなっているから、サラリーマンなど老後生活に不安に感じている方から注目を集めています。
しかし一方で、中古マンションを購入する際に注意するポイントもあります。
今回この記事では、中古マンション投資の特徴やメリット、デメリットなどを、新築マンション投資と対比しつつ詳しく解説します。
最初に中古マンション投資の特徴を6つ紹介します。
これから中古マンション投資に興味がある方は、ぜひ把握しておきましょう。
中古マンションの最大の特徴は、何と言っても購入価格が比較的に安くなっている点です。
不動産の場合は建物が古くなるにつれ物件価格が低くなる傾向なので、中古マンションは新築マンションと比較して物件価格が安くなっています。新築だと物件価格が高すぎて買えなかったエリアでも、中古マンションだと買えるというメリットがあります。
なお、中には地価が高いエリアの物件の場合は、違うエリアの新築物件よりも高くなるケースがあること認識しておきましょう。
中古マンション投資の場合、物件を購入するタイミングで「すでに入居者が入居している」ケースが多く、そうすると購入後すぐに家賃収入が得られることができるのも人気の一つです。
入居者がすでにいる状態で不動産投資を始めれば、入居者集めに労力や費用をかけずに済みます。
また、中古の場合は事前に空室率を確認することができるのも、一つのメリットと言えます。
中古マンション投資の大きなメリットと言われているのが、利回りの高さです。
利回りとは物件の収益性を表す指標であり、「(年間家賃収入÷不動産の購入価格)×100」という式で計算できます。
前述した通り、同じ物件でも中古マンションの方が購入価格は安くなります。
また、築年数が古くなるにつれ家賃の下落幅もどんどん小さくなり、物件価格が安くなった分、家賃はそれなりに取れる物件も多くありますので、比較的に高い利回りを得ることができるでしょう。
新築マンションの場合、立地や物件のタイプなどのあらゆる要素を踏まえて、家賃収入がどのくらいになるかは、あくまでも予測値しかなりません。
実際に入居者が決まった時の家賃は、予想より低くなるケースも多くあります。
一方で中古マンション投資の場合、すでに入居者がいたり、過去に賃貸していた時の状況(家賃や空室率など)を把握できたりするケースがほとんどです。
実際の賃貸経営で蓄積されたデータがあるため、今後の家賃収入を予想しやすいといえます。
中古マンション投資には、物件の資産価値が安定しているというメリットもあります。というのも、建物の価値はほとんど評価が低くなり、土地の評価で資産価値が安定するのです。
新築マンションの場合、建物の価値が一番高い時からどんどん老朽化などの影響で年数が経過するにつれて評価が下がっていきます。
三井住友トラスト不動産の公表しているデータによると、特に築20年を過ぎると資産価値の下落が緩やかになるとのことです。
参考:https://smtrc.jp/useful/knowledge/market/2012_07.html
中古マンションは新築と比べて資産価値が下がるといいましたが、これは一等地にあるような優良物件にも同じことが言えます。
例えば、本来なら1億円を超えるような都心のマンションでも、中古で購入することで2〜3割減の価格で購入できる可能性もあります。
立地の良い優良物件で不動産投資を始めるメリットは、安定してキャッシュフローを見込める点です。需要が高いため、入居者が集まらないなどの心配も基本的にはせずに済みます。
既に中古マンションでの投資を検討されている方は下記で詳しく解説していますので参照してみてください。
中古マンション投資は利回りの高さなどから人気がある投資手法ですが、中古マンション投資にはいくつかデメリットもあります。
中古マンション投資を検討する際には、メリットだけでなく、以下3つのデメリットも十分考慮しましょう。
中古マンション投資で最も注意すべきなのが、購入後すぐに設備交換などにより想定外の支出が発生するリスクがあります。
物件自体や物件に付随する設備は、ずっと綺麗な状態で同じ性能を保ち続けることは困難。使用や年数の経過に伴い、自然と見た目や性能は劣化していきます。
そのため、せっかく中古マンションを購入しても、設備の故障や物件が古過ぎて入居者が集まらない可能性は十分あります。このような事態に直面した場合は、設備交換やリフォームを行う必要があります。
安く物件を購入しても、こうした追加の費用が発生して想定以上に資金が必要となる場合もあるので十分注意しましょう。
あまりにも築年数が経過した中古マンションの場合、物件の資産価値がない(もしくは少ない)と見なされ、融資を受けられなかったり、不利な条件での融資となったりする可能性が高いです。
少ない自己資金で効率的に収益を得る上で、融資の活用は不動産投資において欠かせません。
融資を最大限活かせない場合、自己資金で物件を購入したり、その後の管理やリフォームの費用を賄ったりする必要があり非効率です。
すべての中古マンション投資に該当するわけではありませんが、物件の見た目が古かったり、設備が旧式で性能が低かったりすると、立地が良くても入居者が集まらない場合があります。
どれほど立地が良い物件でも、見た目が古びていたり、設備の性能が低い物件だと入居者からの需要が低くなります。家賃を下げれば入居者を集めることはできるでしょうが、それでは中古マンション投資のメリットを最大限享受できません。
適宜のリフォームを行うことが必要になり、その分の支出がかさむことになりますので、購入時にリフォームが必要になった場合は、リフォーム代を考慮した価格交渉を意識しておきましょう。
新築物件の投資を検討されている方は下記で解説していますので参照してみてください。
最後に、中古マンション投資を成功させるコツを5つご紹介します。
中古マンション投資を前向きに検討している方は、ぜひここで解説するコツを押さえて投資してください。
中古マンション投資のメリットを最大限享受するためにも、新築では購入できない好立地の良い物件を購入することです。
マンション投資の空室リスクを最小限におさえるにはやはり好立地の物件であることが必要です。とは言え、好立地の物件は新築だと価格が高く手の届かない場合も多くあります。その場合は、中古物件を狙うようにしましょう。
好立地の物件は賃貸需要が高く、安定した家賃収入が狙えるでしょう。
前述したように、どんなにキレイな新築物件でも、建築年数の経過や老朽化により、建物の資産価値はだんだん下がっていきます。
つまり、資産価値が落ちにくい物件は土地の評価が高い物件です。
上記にもつながりますが、好立地の物件は土地の評価も高く、たとえ将来売却する時に建物の評価が下がっていても、土地の評価が高ければ、ある程度マンションの資産価値が担保されます。
築年数がある程度経っている(20年が目安)物件や、立地が良く需要が増えると予想される物件であれば、資産価値が落ちにくいと言えるでしょう。
修繕やリフォームには多額の費用がかかるので、なるべく修繕やリフォームを小規模で対応できる中古マンションを選ぶようにしましょう。
ただし中古マンション投資である以上、まったく修繕やリフォームが必要ないという物件はめったにありません。あらかじめ修繕やリフォームの程度やかかる金額を算出し、なるべく負担が少ない物件を選定するのがオススメです。
資産価値や立地などの収益性の観点はもちろん重要ですが、融資の条件から物件を選ぶことも大切です。
金融機関は万が一返済が不能になった場合は、損をしないように担保になっている不動産の価値を算定し融資額を算出しています。金融機関が提出融資額よりも物件価格が高い場合は、その物件の本来の価値より価格が高く設定されている可能性があります。
そのような場合は物件の価格交渉、もしくは購入する物件を変更されるといいでしょう。
「不動産は管理から買いなさい」という言葉があるように、不動産の価値を高く維持するには管理が非常に重要になってきます。
特に本業が忙しく管理会社に管理を依頼する場合は、なおさら信頼できる管理会社を選ぶ必要があります。
管理会社を選ぶ際に、会社の規模、売上、管理実績など様々な観点から確認するようにしましょう。また、管理においては担当者との付き合いも多く、自分に気が合う相手を選ぶことも意識しておきましょう。
利回りが高く収入の計画も立てやすい中古マンション投資ですが、予想外にリフォームや修繕により多額の支出が発生するなどのリスクもあります。
中古マンション投資を始める際には、メリットのみならずデメリットも把握した上で意思決定することが大切です。
中古マンション投資に興味を持った方は、こちらの記事を参考に中古マンション投資を始めていただけますと幸いです。