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不動産投資物件選び

人口増加している自治体で不動産投資するときの注意点を解説

八木 チエ
2020/04/15

今後日本の人口は減少していく傾向にあります。

そのため、不動産投資を検討している人の中には、「人口が増加している自治体で物件を買いたい」と思っている人も少なくないでしょう。

そこでこの記事では、人口増加している自治体で不動産投資をする際に知っておくべきことを解説します。

この記事を読めば、そもそも人口増加している自治体で不動産投資するメリットは何か?そんな自治体はあるのか?注意点は?という点が分かるでしょう。

人口増加している自治体で不動産投資するメリットは?

そもそも、人口増加している自治体で不動産投資するメリットは、賃貸需要が安定する可能性が高いという点です。

そのため、まずは人口増加と賃貸需要の関係、および人口増加について気を付けるべき「自治体ごとに人口推移は大きく違う」という点を解説していきます。

人口増加が賃貸需要に関係する理由とは

賃貸需要が高いか低いかは、賃借人の数が多いか少ないかによって大きく変わります。賃借人が少ないのであれば、いくら物件が魅力的でも賃借人自体が少ないので、賃貸需要は低く空室率が高くなるリスクがあります。

一方、賃借人が多いエリアであれば賃貸需要が高く、比較的安定した家賃収入を確保できるでしょう。その「賃借人」は当然ながら人口によって決まるので、人口が増加しているエリアは賃貸需要が高いといえるのです。

そして、不動産投資のメインとなる収入は家賃収入。賃貸需要が高くないと安定した家賃収入を得られないため、不動産投資において「人口推移」は重要といえます。

自治体ごとに人口増加推移は大きく違う

前項のように、不動産投資をするなら賃貸需要を左右する人口推移は重要ですが、自治体によって人口推移は大きく違います。詳しくは次章で解説しますが、都道府県別でも人口推移は異なり、さらに都道府県内でも市区町村によって人口推移は異なります。

日本全体では人口は減少傾向ですが、自治体によっては今後しばらく人口増加するエリアもあるので、物件選びの際は自治体ごとの人口推移は必ずチェックしなければいけません。

人口増加している自治体はどこ?

ここまでで、人口と賃貸需要の関係、そして自治体(エリア)によって人口推移が異なる点が分かったと思います。次に、具体的に人口が増加している自治体はどこなのか?という点を以下2つの視点から解説していきます。

  1. 全国で人口増加している自治体
  2. 東京で人口増加している自治体

全国で人口増加している自治体

総務省の資料によると、全国で人口増加率が高い自治体は以下の通りです。

順位
(増減率)
市区町村(都道府県) 人口 増減率(%) 増減数
1 大阪市北区(大阪府 127,346 3.19 3,938
2 名古屋市中区(愛知県 86,653 2.98 2,505
3 流山市(千葉県 190,534 2.74 5,074
4 福津市(福岡県 64,729 2.62 1,650
5 大阪市西区(大阪府 99,066 2.61 2,522
6 中城村(沖縄県 21,284 2.55 529
7 横浜市西区(神奈川県 101,770 2.36 2,346
8 八潮市(埼玉県 90,876 2.21 1,968
9 大阪市福島区(大阪府 74,751 2.17 1,589
10 名古屋市東区(愛知県 77,857 2.11 1,610

不動産投資は賃貸需要(人口)が一定数ないと難しいので、上記ランキングは人口1万人未満の自治体、および次項で解説する東京都の自治体も除いています。

上記を見ても分かるように、第6位の沖縄県を除いて大阪府福岡県愛知県千葉県神奈川県埼玉県と関東圏および地方都市がラインアップされています。

11位以下を見ても、上記のランキングと同じく関東圏や地方「都市」が多いです。

つまり、人口増加している都市は関東圏でも東京に近しいエリア、もしくは地方都市。総じていうと「すでに栄えている場所に近しいエリア」といえます。

これは、「東京一極集中」という言葉があるように、都市(地方都市含む)に仕事が集まるので、人も集まるという傾向が顕著に出ているからでしょう。

参考:https://project.nikkeibp.co.jp/atclppp/071000017/071200002/

東京で人口増加している自治体

次に、東京で人口増加している自治体は以下の通りです。

順位
(増減率)
市区町村(都道府県) 人口 増減率(%)
1
千代田区(東京都) 63,635 3.86
2 中央区(東京都) 162,502 3.62
3 文京区(東京都) 221,489 1.87
4 品川区(東京都) 394,700 1.83
5 国分寺市(東京都) 123,689 1.66


上記のように、やはり都心に近い23区内が強く、6位以降を見ても東京都下よりも東京都区部の方が人口増加率は高い傾向にあります。

ただし、東京都以外にも同じことがいえますが、市区町村単位でみると面積が広すぎるので、市区町村で絞った後は沿線や駅単位で賃貸需要を確認しましょう。具体的には、人口が増加していて興味のある市区町村で、さらに欲しい物件の最寄り駅をピックアップします。

その最寄り駅の鉄道会社のホームページなどから、乗降客数をチェックして駅周辺の賃貸需要を確認するという流れです。

つまり、自治体(市区町村)の人口推移は、投資物件の選定においては「大枠の選定」として利用するべきで、その後は駅単位で賃貸需要を確認する必要があるというわけです。

参考:https://www.toukei.metro.tokyo.lg.jp/jsuikei/js-index.htm

人口増加している自治体で不動産投資する際の注意点

前項で、人口増加しているのは都心(地方都市含む)に近いエリアという点。

そして、市区町村単位の人口推移は大枠のエリア選びで利用すべきであり、実際は最寄り駅単位で改めて賃貸需要を確認するべきだと分かったと思います。

次に、人口増加している自治体で不動産投資する際の注意点である、以下について解説していきます。

  1. 物件価格がすでに上がっている可能性がある
  2. 供給過多に注意する
  3. インフラが追い付いていない可能性がある
  4. 家賃上昇と物件価格の上昇は一致しない

物件価格がすでに上がっている可能性がある

人口増加している自治体で不動産投資する1つ目の注意点は、物件価格がすでに上がっている可能性がある点です。

本記事の主題である「投資物件を選定するなら人口増加しているエリアで…」という点は、投資物件を探している人なら誰しもが考えます。そのため、同じエリアで「投資物件を探している人」が集中する可能性が高いのです。

不動産価格は需給バランスで決まるので、需要が高いエリアはすでに不動産価格が上がっている可能性があるということです。

いくら賃貸需要が高くても、物件価格が高ければ利回りは低くなるので、ご自身の予算、投資目的など全体のバランスをみて物件選ぶといいでしょう。

供給過多に注意する

人口増加している自治体で不動産投資する2つ目の注意点は、供給過多に注意する点です。

前項で「購入したい人が多く不動産価格が上がっているエリアは避けるべき」といいましたが、逆に供給過多になり過ぎて、不動産価格が下落しているエリアにも注意する必要があります。

その理由と、不動産を見決めるコツについて以下より解説します。

①供給過多になっているリスク

供給過多になっているということは、前項とは逆で不動産価格は下落します。しかし、供給が多いということは、ほかの賃貸物件…つまり競合物件が多いということです。

そのため、仮に人口が増加しているエリアであっても、結局は空室率が高くなるリスクが高く、安定した物件運営ができない可能性があります。

②不動産を見極めるコツ

このように、需要が高すぎても不動産価格は上がっていますし、供給過多になり不動産価格は安くても、賃貸需要が下がっている可能性があります。

そのため、大事なのは不動産価格が適性に保たれているエリアを選ぶことです。その点を確認するためには、ネットなどで過去の成約事例を調べて相場感を養いましょう。

そして、その相場感を基に信頼できる不動産会社を見極め、優良な物件を紹介してもらうことが重要です。

インフラが追い付いていない可能性がある

人口増加している自治体で不動産投資する3つ目の注意点は、インフラが追い付いていな可能性がある点です。

たとえば、武蔵小杉はタワーマンションの開発などで一時期人気の街でしたが、人口が爆発的に増えたことで、朝の武蔵小杉駅は非常に混雑しました。

その影響もあり、一時は「住みたい街ランキング」でTOP10以内が当たり前だった武蔵小杉も、2020年のランキングでは第20位(前年9位)に転落しています。

また、東京都中央区の勝どき駅も、武蔵小杉と同じような現象が起こっており話題になりました。

このように、人口増加によってインフラが追い付いていない可能性があるので、特に「朝の駅の混雑」などは、物件購入前に自分の目で確認しなければいけません。

多少手間はかかりますが、実際にそのエリアに住んだ人をイメージして、「長く住んでくれるか?」を確認することが重要です。

参考:https://www.nikkei.com/article/DGXMZO56323950T00C20A3L82000/

家賃上昇と物件価格の上昇は一致しない

人口増加している自治体で不動産投資する4つ目の注意点は、家賃の上昇と物件価格の上昇は必ずしも一致しないという点です。

というのも、仮にA駅で物件価格が10%上昇しても、家賃の上昇が3%であれば不動産投資の収益的にはメリットは小さいからです。

①不動産価格が上がる理由

なぜこのような現象が起こるかというと、物件価格は土地代・建築費・人件費などの影響で、価格を上げざるを得ないからです。

そして、新築不動産の価格が上がると、連動して中古不動産の価格も上がるので、そのエリアでの不動産価格は全体的に上がります。

②家賃は不動産価格上昇とは関係ない

このように、不動産価格は建築費などの影響で上がりますが、新築不動産以外の賃貸物件には関係ありません。

なぜなら、建築費や人件費が上がっているからといって、賃貸運営の支出が上がるわけではない家賃を上げなくても収支は変わらないからです。

もちろん、新築不動産は価格が上がっているので家賃を上げる必要はありますが、世の中の賃貸物件は新築よりも中古の方が圧倒的に多いです。

そのため、不動産価格が上がったからといって家賃が上がっているとは限らないので、自分で家賃をリサーチしつつ、信頼できる不動産会社から情報をもらう必要があるのです。

「東京都23区で不動産投資をお考えの方」は下記でも解説していますので参照してみてください。

関連記事:東京都23区で不動産投資したい人必見!現状と収益物件の選び方

まとめ

このように、不動産投資において人口増加は賃貸需要に関係する重要なことであるため、物件選びの時は必ず確認しなければいけません。

ただし、人口増加しているときは不動産価格が上がり過ぎている可能性があるなど、注意点もきちんと理解しておきましょう。

最も重要なのは、人口増加・不動産価格・賃貸需要などの情報をくれる不動産会社なので、セミナーなどへ参加して信頼できる不動産会社を選定することが重要といえます。

八木 チエ

株式会社エワルエージェント 代表取締役
みんかぶ不動産プロデューサー

宅地建物取引士・2級ファイナンシャルプランナーなどの経験を活かし、第3者の立場で不動産投資をしていくうえで役に立つ情報をお届けします。

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